【フェレットの病気ガイド】症状・予防・受診の目安をやさしく解説|川崎市・池田動物病院

川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

フェレットさんは元気で遊び好きな小動物ですが、身体が小さいぶん病気の進行も早く、ちょっとした異変が重い病気のサインであることもあります。
「毛が抜けてきた」
「ふらついている」
「食欲がない」
といった小さな変化を見逃さず、早めに対応することが健康を守る大切なカギとなります。

この記事では、フェレットさんによく見られる病気とその症状・原因・予防法、そして「どのタイミングで動物病院を受診すればよいか」を初心者の方にもわかりやすくご紹介します。

丸まって元気のない様子でうずくまるフェレットのイラスト。毛並みはやや乱れており、目には疲れた表情が見られる。
目次

フェレットによく見られる病気一覧

分類主な病気・症状の例
内分泌・ホルモン系副腎疾患、インスリノーマなど
消化器疾患嘔吐・下痢、便秘、腸内寄生虫など
腫瘍・がんリンパ腫などの悪性疾患
呼吸器・感染症鼻水・くしゃみ・肺炎など
その他の問題外傷、低血糖、体重減少など

【副腎疾患とは】フェレットの左右対称脱毛・性器異常に注意

症状

  • 尻尾や腰回りから始まる左右対称の脱毛が見られることがあります
  • 皮膚が薄くなったり、筋肉がやせてくることがあります
  • 女の子では外陰部が腫れたり、男の子では排尿障害が起こることがあります

原因

  • 去勢・避妊手術後のホルモンバランスの変化
  • 飼育環境の照明サイクルが自然と大きく異なる場合

対処法

  • 血液検査や超音波検査などの診断を動物病院で受けましょう
  • 薬物治療(ホルモン抑制剤)または外科手術が必要になることがあります
  • 飼育環境を見直し、明暗のリズムを整えてあげましょう

受診の目安

  • 脱毛が尻尾から背中へと広がっている
  • 性器まわりに腫れや異常が見られる
  • 毛づやが悪く、皮膚が薄くかゆがっている

【インスリノーマとは】フェレットに多い低血糖症の代表疾患

症状

  • ふらつきやけいれん、倒れるなどの低血糖症状が見られることがあります
  • 食欲が落ち、体重が減少することがあります
  • よだれを垂らす、舌を出すなどの異変も要注意です

原因

  • 膵臓にできた腫瘍(インスリノーマ)によるインスリンの過剰分泌
  • 高糖質の食事や高齢による代謝異常も関係しています

対処法

  • 少量ずつこまめに与える食事を心がけましょう
  • 低糖質のフェレット用フードを基本にしましょう
  • ステロイドなどの薬物治療を獣医師の指導のもとで続けることが必要です

受診の目安

  • 急に倒れたり、意識を失ったようになることがある
  • 食べているのに体重が減り続けている
  • よだれ、けいれん、舌を出すなどの異常行動が見られる

【病気予防のポイント】フェレットの健康管理で大切な食事と生活環境

フェレットの食事管理|病気を予防するために気をつけたいこと

  • 栄養バランスの取れたフェレット専用フードを中心に与えましょう
  • おやつや甘い食べ物は控えめにしましょう
  • 空腹時間が長くなりすぎないように注意し、少量ずつこまめに与えましょう

フェレットの生活環境|ストレスを防ぐための温度・湿度・照明のポイント

  • 温度は20~26℃、湿度は40~60%を目安に保ちましょう
  • 照明には昼夜のリズムがある環境を意識してあげましょう
  • 適度な運動と遊びができる空間を整え、ストレスをためさせないようにしましょう

定期的な健康チェック

  • 毎日、食欲・排便・行動の様子を観察しましょう
  • 月1回は体重を測り、変化がないか記録しておくと安心です
  • 年に1回の健康診断、高齢期には半年に1回の受診をおすすめします

よくある質問(FAQ)

Q. 副腎疾患は完全に治りますか?

A. 早期であれば手術により改善するケースもありますが、進行している場合はホルモン剤などでの長期的なコントロールが必要になることもあります。

Q. インスリノーマの治療はずっと続きますか?

A. 基本的には継続治療が必要です。
薬と食事管理を組み合わせて、症状のコントロールを目指します。

Q. 高齢のフェレットで特に注意すべき病気はありますか?

A. インスリノーマや副腎疾患に加え、リンパ腫や腸の病気にも注意が必要です。
定期健診と日々の観察が重要です。

まとめ|フェレットの健康を守るために

フェレットさんは見た目の可愛さだけでなく、とても繊細で体調の変化に敏感な動物です。

ちょっとした脱毛やふらつき、食欲の変化が、思わぬ大きな病気のサインであることも少なくありません。
自己判断せず、少しでも気になる症状があれば、早めに動物病院へご相談ください。

川崎市・中原区の池田動物病院では、フェレットさんをはじめとするエキゾチックアニマルの診療を行っています。
初めての飼育や健康面での不安があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

フェレットさんを含むエキゾチックアニマルの診療は、石井院長が担当いたします。
初診の方は、お電話でのご予約をお願いいたします。

この記事の執筆・監修 
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:名取 獣医師

投稿者プロフィール

菊地(さ)愛玩動物看護師

ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。

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