地域密着のホームドクターとして35年
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川崎市中原区の飼い主さま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。
ねこちゃんが
「暗い場所を嫌がるようになった」
「夜になると動きがぎこちない」
「物にぶつかることが増えた」
と感じることはありませんか?
そのような変化の背景に、「進行性網膜萎縮(PRA)」という目の病気が隠れていることがあります。
今回は、ねこちゃんの進行性網膜萎縮について、症状・原因・診断・治療の考え方・おうちでのケアまで、飼い主さまに知っておいていただきたいポイントを詳しく解説いたします。

進行性網膜萎縮(PRA:Progressive Retinal Atrophy)は、目の奥にある網膜が徐々に萎縮し、視力が少しずつ失われていく病気です。
網膜には、光を感じ取るための「視細胞」があり、この視細胞が時間をかけて機能しなくなることで、見えにくさが進行していきます。
進行はゆっくりなことが多く、初期には飼い主さまが異変に気づきにくいのも特徴です。
最終的には両目とも視力を失う可能性がありますが、痛みを伴う病気ではありません。
ねこちゃんの進行性網膜萎縮(PRA)では、初期に「夜や暗い場所での見えにくさ(夜盲)」が現れることが多くあります。
気づかれにくい症状ではありますが、日常の行動をよく観察することでサインを見つけられる場合もあります。
夜になると、ねこちゃんの動きが慎重になったり、どこかぎこちなく見えることがあります。
ジャンプや段差の移動をためらう様子があれば、視力の低下を感じている可能性があります。
暗い部屋に入りたがらなくなったり、明かりの少ない場所を避ける行動が見られる場合も。
視覚への不安や不快感のサインかもしれません。
家具や壁に軽くぶつかる回数が増えたり、暗所で瞳孔が大きく開いたままになるなどの変化も見られます。
ねこちゃん自身は見えにくさを補おうと嗅覚や聴覚で対応しているため、日中はほとんど普段通りに見えることも多いです。
ねこちゃんは視力が落ちても、嗅覚や聴覚を使って行動できるため、日中はほとんど普段通りに見えることも少なくありません。
そのため「年齢のせいかな?」と見過ごされてしまうこともあります。

ねこちゃんの進行性網膜萎縮は、遺伝的な要因が関与することが多い病気です。
特に、以下のような猫種で報告があります。
ただし、特定の品種だけの病気ではなく、雑種のねこちゃんでも発症する可能性はあります。
発症年齢は個体差があり、若いうちから始まるケースもあれば、シニア期になってから症状が目立ってくることもあります。
ねこちゃんの進行性網膜萎縮(PRA)は、視診や眼科検査を組み合わせて診断します。
主な検査内容は以下の通りです。
白内障や緑内障、網膜剥離など、他の目の病気との見分けも非常に重要です。
症状が似ていても治療方針が異なるため、正確な診断が欠かせません。
現在の獣医学では、進行性網膜萎縮そのものを治す治療法は確立されていません。
しかし、病気を正しく理解し、ねこちゃんの生活環境を整えることで、安心して暮らし続けることは可能です。
また、定期的に状態を確認することで、合併症や他の目の病気を早期に発見できる場合もあります。
視力が低下しても、ねこちゃんは環境に適応する力を持っています。
飼い主さまに意識していただきたいポイントは以下です。
視覚に頼らなくても安心できる環境を整えることが、ねこちゃんのストレス軽減につながります。
進行性網膜萎縮は、初期ほど気づきにくい病気です。
このようなときは、定期的な健康診断や目のチェックをおすすめします。
早めに状態を把握することで、生活環境の見直しやケアにつなげることができます。
A. 残念ながら、進行性網膜萎縮(PRA)を完全に治す治療法は現在のところありません。
ただし、痛みを伴う病気ではなく、生活環境を整えることで視力が低下しても穏やかに過ごすことは可能です。
早めに診断を受けることで、ねこちゃんに合った生活環境のアドバイスや、他の目の病気の早期発見につながることもあります。
A. 多くの場合、時間をかけて徐々に視力が低下していく病気です。
最終的に視力を失うケースもありますが、進行のスピードや程度には個体差があります。
ねこちゃんは嗅覚や聴覚が優れているため、視力が低下しても日常生活に適応できることが多いのも特徴です。
A. 進行性網膜萎縮は、基本的には両目に起こる病気です。
ただし、初期の段階では左右差があり、「片目だけ見えにくそう」と感じることもあります。
そのため、片目だけの異変でも早めの受診が大切です。
A. いいえ、若いねこちゃんでも発症することがあります。
遺伝的な要因が関与するため、発症年齢には幅があります。
ただし、加齢とともに症状が目立ってくることも多く、シニア期に入ったねこちゃんでは特に注意が必要です。
A. 抗酸化作用のあるサプリメントなどが話題になることもありますが、進行性網膜萎縮の進行を確実に止める効果が証明されているものはありません。
自己判断で使用せず、サプリメントやお食事については必ず獣医師にご相談ください。
A. はい、別の病気です。
症状が似ていることもあり、見た目だけでは判断が難しいため、動物病院での検査が重要です。
以下のような変化が見られたら、早めの受診をおすすめします。
「少し気になる」程度でも構いません。
早めの相談が、ねこちゃんの安心につながります。
猫の進行性網膜萎縮(PRA)は、完治が難しい病気ではありますが、適切なサポートによって穏やかな生活を守ることができます。
「暗い場所を嫌がるようになった」
「動き方が少し変わった気がする」
そんな小さな変化でも構いません。
気になることがあれば、いつでも池田動物病院へご相談ください。

この記事の執筆・監修
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:名取 獣医師
菊地(さ)愛玩動物看護師
ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。
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