【猫のグリコーゲン蓄積病ガイド】筋力低下・動きが鈍い…遺伝性の代謝異常を獣医師監修で解説|池田動物病院・武蔵小杉・川崎市

川崎市中原区の飼い主さま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

ねこちゃんが
「子猫の頃から動きが鈍い気がする」
「ジャンプを失敗することが増えた」
「成長しても筋肉がつきにくい」

このような様子はありませんか?

その背景に、「グリコーゲン蓄積病」という遺伝性の代謝性疾患が関係していることがあります。
今回は、ねこちゃんのグリコーゲン蓄積病について、症状・原因・診断・治療の考え方・日常生活での注意点まで、飼い主さまに知っておいていただきたいポイントを詳しく解説いたします。

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目次

猫のグリコーゲン蓄積病とは

グリコーゲンが分解できず、身体に蓄積される病気

グリコーゲン蓄積病とは、体内でエネルギー源となるグリコーゲンをうまく分解・利用できない病気です。
通常、グリコーゲンは必要に応じて分解され、筋肉や臓器のエネルギーとして使われます。

しかし、この病気では特定の酵素が生まれつき不足しているため、グリコーゲンが筋肉や肝臓などに異常に蓄積し、筋力低下や運動障害などの症状が現れます。

ねこちゃんではまれな病気ですが、遺伝性疾患として報告されています

この病気では、エネルギーを必要とする筋肉や神経に十分な力が行き渡らなくなるため、日常の動作にも影響が出やすくなります。
その結果、見た目には軽い「動きにくさ」や「運動が苦手そう」といった変化として現れることがあります。
症状がゆっくり進行する場合もあり、はっきりした異常として気づかれにくい点も、この病気の特徴のひとつです。

初期症状は「動きにくさ・筋力低下」から始まります

子猫期から見られる軽度な運動障害

ねこちゃんのグリコーゲン蓄積病では、次のような症状が見られることがあります。

  • 動きがぎこちない
  • ジャンプや高い場所への移動が苦手
  • 筋肉がつきにくい、痩せて見える
  • 運動後に疲れやすい
  • 成長がゆっくり(若いねこちゃんの場合)

ねこちゃんは不調を隠すことが多いため、「性格かな?」「運動が苦手なだけ?」と見過ごされてしまうこともあります。

猫のグリコーゲン蓄積病の原因

遺伝性疾患として若い年齢で発症します

ねこちゃんのグリコーゲン蓄積病は、遺伝子の異常によって起こる先天性の病気です。
親から受け継いだ遺伝子の影響で、特定の酵素が正常に働かなくなります。

そのため、若い年齢から症状が現れることが多く、特定の猫種で報告されることもありますが、雑種のねこちゃんでも発症する可能性があります。

ノルウェージャンフォレストキャットでの報告例も

猫のグリコーゲン蓄積病に多い猫種|ノルウェージャンフォレストキャット

特にノルウェージャンフォレストキャットでは、グリコーゲン蓄積病の発症例が比較的多く報告されています
子猫のうちから筋力がつきにくい、ジャンプを避けるといった様子が見られる場合は、早めにご相談いただくと安心です。

動物病院ではどのように診断するの?

血液検査・遺伝子検査・画像検査などで総合的に評価

グリコーゲン蓄積病の診断には、複数の検査を組み合わせて評価します。

  • 血液検査(肝臓や筋肉の数値確認)
  • 神経・筋肉の状態のチェック
  • 画像検査(必要に応じて)
  • 遺伝子検査による確定診断

筋力低下を起こす他の病気(神経疾患・筋疾患)との鑑別が重要になります。

治療はできる?グリコーゲン蓄積病との向き合い方

現在は対症療法が中心です

現在の獣医学では、グリコーゲン蓄積病を根本的に治す治療法は確立されていません
治療は、症状を和らげ、生活の質を保つための対症療法が中心となります。

  • 無理のない生活環境の調整
  • 症状に応じたサポート
  • 定期的な状態チェック

すべてのねこちゃんが急激に悪化するわけではなく、症状が比較的安定して経過するケースもあります。

おうちでできるケアと生活上の注意点

ねこちゃんの動きやすさを考えた住環境の工夫

グリコーゲン蓄積病のねこちゃんと暮らすうえで大切なのは、無理をさせず、安全に過ごせる環境を整えることです。

  • 高い場所への移動を減らす
  • 滑りにくい床材を選ぶ
  • 運動量をねこちゃんの状態に合わせる
  • 疲れやすさや動きの変化を観察する

日々の小さな変化が、早期対応につながります。

定期的な健康診断が大切です

進行の早期発見と生活支援に役立ちます

グリコーゲン蓄積病は、見た目だけでは重症度が分かりにくい病気です。
定期的な診察や検査によって状態を把握し、ねこちゃんにとって無理のない生活を続けていくことが大切です。

よくあるご質問(FAQ)|猫のグリコーゲン蓄積病について

Q. 猫のグリコーゲン蓄積病は治りますか?

A. 現在のところ根本的に治す治療法はありませんが、適切な管理により穏やかに生活できる場合があります。

Q. 子猫のうちから症状は出ますか?

A. はい、若い時期から筋力低下などの症状が見られることがあります。

Q. 必ず進行しますか?

A. 症状の進行には個体差があり、比較的安定して経過するねこちゃんもいます。

Q. 繁殖しても大丈夫ですか?

A. 遺伝性疾患のため、繁殖については慎重な判断が必要です。
獣医師にご相談ください。

まとめ|「動きにくそう」と感じたらご相談ください

ねこちゃんのグリコーゲン蓄積病は、まれではありますが、早く気づき、正しく向き合うことで生活の質を守ることができる病気です。

「なんとなく動きが鈍い」
「筋力が弱そうに見える」

そんな小さな違和感でも構いません。
気になることがあれば、いつでも池田動物病院へご相談ください。

猫のグリコーゲン蓄積病のことなら池田動物病院へ|池田動物病院電話番号|044-433-2274

この記事の執筆・監修 
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:名取 獣医師

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