【シニア猫の1日の食事量は何グラム?】体重別の目安と必要カロリー計算方法|池田動物病院・武蔵小杉・川崎市

川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

「うちの子は何グラムあげればいいの?」
というご相談を多くいただきます。

シニアのねこちゃんの1日のごはん量は、体重4kg前後であればおよそ60〜80g(ドライフードの場合)がひとつの目安になります。

ただし、年齢や体格、持病の有無によって必要量は変わります。

この記事では、愛猫にぴったりの量を計算する方法をわかりやすく解説いたします。

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目次

シニア猫のごはん量の目安

高齢猫の1日の食事量やカロリー計算をイメージした画像

以下に、シニア猫の1日に必要なフード量の計算方法を載せてみました。

【1日あたりに必要なフード量の計算方法のステップ】

  1. 猫の体重から安静時エネルギー要求量(RER)を求める
  2. RERに活動係数をかけて1日当たりのエネルギー要求量(DER)を求める
  3. DERをフードの100gあたりのエネルギー量で割り、100をかける

ステップ1:「RER(安静時エネルギー要求量)」を求める

ねこちゃんが安静に過ごすときに必要なエネルギー量RERRest Energy Requirement)を計算します。

計算式は以下の通りです。

RERの数値の出し方は
RER(kcal)= (体重kg0.75 × 70
となります。

ちょっと難しそうに見えますが、電卓で次のように計算できます。

電卓を使ってRERを計算する場合
(体重)0.75
体重×体重×体重の結果に √√とルートを2回押して出し、
最後に70をかけて算出します。

例)体重4.5kgのねこちゃんの場合

4.5 × 4.5 × 4.5 = 91.125
91.125に「√(ルート)」を2回押すと「約3.089

3.08 × 70 ≒ 216kcal/day

つまり、体重4.5kgのねこちゃんが1日安静にしているだけで必要なエネルギーは約216kcalです。

計算が苦手な方は、簡単にRERを求められる概算表があるので載せます。

体重(kg)RER(kcal/day)
0.542
1.070
1.595
2.0118
2.5139
3.0160
3.5179
4.0198
4.5216
5.0234
5.5251
6.0268
6.5285
7.0301
7.5317
8.0333
8.5348
9.0364
9.5379
10394
11423
12451
13479

ステップ2:「DER(1日あたりのエネルギー要求量)」を求める

DER(Daily Energy Requirement)1日あたりのエネルギー要求量を計算します。
これは、生活の中での活動量を考慮した「実際に必要なカロリー」です。

DERは
DER(kcal)= RER × 活動係数
の計算式で導かれます。

活動係数はライフステージによって異なり、シニア猫の場合は1.1が目安です。

例)4.5kg・14歳のシニアのねこちゃんの場合

RER=216
216 × 1.1237.6kcal/day(DER)

238(237.6)kcalが、1日に必要な総カロリー量の目安になります。

参考までに、猫のライフステージ別の活動係数の目安は以下の通りです。

猫の活動係数(DER計算用の目安)

状況・ライフステージ活動係数(目安)
成猫(避妊・去勢済み、室内飼い)1.2〜1.4
成猫(未避妊・未去勢、活動的)1.4〜1.6
成猫(とても活発/屋外に出る)1.6〜1.8
成猫(肥満傾向で減量が必要)1.0
子猫(生後4か月まで)3.0
子猫(生後4〜12か月)2.5
妊娠期2.0〜2.5
授乳期(ピーク時)4.0〜5.0
シニア猫1.1〜1.2

ステップ3:フードのカロリーから必要量を計算

与えているフードの「100gあたりのカロリー量」を使って、実際のごはん量(グラム数)を求めます。

フード量(g)= DER × 100 ÷ フードの100gあたりのカロリー

例)体重4.5㎏ シニア(高齢)猫 シニア猫用総合栄養食 321kcal(321kcal/100gのフードを与えたい場合

238(DER)×100 ÷ 321 = 約74.1g

上記の式より、1日のフード量は74gと導かれ、1日にあげる回数で分けて与えてください。

食事量調整のポイント

  • 体重が増えてきた → 5〜10%減量
  • 痩せてきた → 5〜10%増量
  • 食欲低下 → 早めに受診

体重の変化は病気のサインのこともあります。

計算が難しい場合は

池田動物病院では、

  • 体格評価(BCS)
  • 生活環境
  • 持病の有無

をもとに、最適な給与量をご提案しています。

お気軽にご相談ください。

よくあるご質問(FAQ)

計算方法をご紹介しましたが、実際には多くのご質問をいただきます。
よくあるご相談をまとめましたので、参考にしてください。

Q. パッケージに書いてある給与量と違うのですが、大丈夫ですか?

A. フードのパッケージに記載されている給与量は、「平均的な成猫」を基準に作られていることが多く、シニア猫にはそのまま当てはまらない場合があります。
年齢、活動量、体格、持病の有無によって必要カロリーは変わります。
体重の増減がなければ大きな問題はないことが多いですが、不安な場合はお気軽にご相談ください。

Q. 食べているのに痩せてきました。どうすればいいですか?

体重減少は加齢だけが原因とは限りません。

  • 甲状腺機能亢進症
  • 慢性腎臓病
  • 消化吸収不良
  • 腫瘍性疾患

などが隠れていることもあります。
「よく食べているのに痩せる」という場合は、早めの受診をおすすめします。

Q. シニア用フードに変えたら、食べる量が減りました。
問題ありませんか?

シニア用フードはカロリー設計が異なることがあり、若齢期と同じグラム数を食べなくても必要エネルギーを満たしている場合があります。
大切なのは「体重が維持できているかどうか」です。
体重が安定していれば心配ないことが多いですが、減少が続く場合はご相談ください。

Q. 1日何回に分けて与えるのがよいですか?

目安は1〜4回です。
シニア猫では

  • 一度に多く食べられない
  • 食欲にムラが出る

といった変化がみられることがあります。
少量を複数回に分けることで、胃腸への負担を軽減できます。
その子の食べ方や生活リズムに合わせて調整してあげましょう。

まとめ

シニア猫の1日の食事量は、「体重」だけでなく「年齢」「活動量」「健康状態」によって変わります。

大切なのは、

  • 必要カロリーを把握すること
  • 体重の変化を定期的に確認すること
  • その子に合ったフードを選ぶこと

です。

「なんとなくこのくらい」で与えるのではなく、計算に基づいた食事管理を行うことで、シニア期の健康維持につながります。

体重の増減や食欲の変化がある場合は、病気のサインである可能性もあります。

池田動物病院では、体格評価(BCS)や生活環境をふまえ、その子に最適なごはん量をご提案しています。

ご不安なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

🐱 猫のお食事シリーズはこちら

ねこちゃんの年齢やライフステージに合わせたごはん選びの参考に、以下の記事もあわせてご覧ください。

▶ 生後0〜4か月の子猫のお食事と栄養|ミルクから離乳へ健康な成長をサポート
▶ 生後5〜12か月の子猫のお食事と栄養|成猫に向けた健康な成長と体重管理
成猫のお食事と栄養|健康を維持するフード選びと体重管理
▶ シニア猫のお食事と栄養|年齢に合わせた健康管理

ねこちゃんのごはん量の計算方法

▶ 【シニア猫の1日の食事量は何グラム?】体重別の目安と必要カロリー計算方法|池田動物病院・武蔵小杉・川崎市 (この記事)

この記事の執筆・監修 
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:名取 獣医師

投稿者プロフィール

菊地(さ)愛玩動物看護師

ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。

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