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川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。
「ACTH刺激試験をしましょうと言われたけれど、どんな検査なの?」
「ACTH刺激試験では何がわかるの?」
「検査にはどのくらい時間がかかる?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
ACTH刺激試験は、副腎皮質から分泌される「コルチゾール」というホルモンの分泌能力を調べる検査です。
わんちゃんでは、アジソン病(副腎皮質機能低下症)の診断などに用いられるほか、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の診断や治療中の評価などで行われることがあります。
一般的な血液検査とは異なり、ACTHというホルモンを投与し、その刺激に対して副腎がどのように反応するかを確認します。
この記事では、犬のACTH刺激試験について、何がわかる検査なのか、実際の検査方法や流れ、アジソン病・クッシング症候群との関係、検査を受ける際の注意点について分かりやすく解説いたします。


ACTH刺激試験は、副腎皮質のホルモン分泌能力を評価する検査です。
ACTHは「副腎皮質刺激ホルモン」と呼ばれ、脳の下垂体から分泌されるホルモンです。
ACTHには、副腎皮質に働きかけてコルチゾールなどのホルモンを分泌するよう促す役割があります。
ACTH刺激試験では、このACTHと同じように作用する薬剤を投与し、その前後で血液中のコルチゾール濃度を測定します。
簡単にいうと、「副腎にホルモンを出すよう刺激を与えたとき、どのくらいコルチゾールを分泌できるか」を確認する検査です。
ACTH刺激試験を理解するために、ACTHとコルチゾールについて簡単に説明します。
ACTHは、脳の下垂体から分泌されるホルモンです。
血液を通して副腎へ運ばれ、副腎皮質に「コルチゾールを分泌してください」という指令を送ります。
コルチゾールは、副腎皮質から分泌されるホルモンです。
身体の代謝や血糖値の維持、ストレスへの対応など、さまざまな働きに関係しています。
通常はACTHによる刺激を受けると、副腎からコルチゾールが分泌されます。
ところが、副腎皮質の機能が低下している場合には、ACTHで刺激してもコルチゾールが十分に増えないことがあります。
反対に、副腎皮質の機能が過剰になっている病気では、コルチゾールの分泌状態を評価するための検査のひとつとしてACTH刺激試験が用いられることがあります。
ACTH刺激試験は、主に副腎皮質の機能を評価するために行います。
ただし、ACTH刺激試験だけですべての副腎疾患を診断できるわけではありません。
症状や一般的な血液検査、尿検査、超音波検査、そのほかのホルモン検査などを組み合わせて総合的に判断します。
アジソン病は、正式には副腎皮質機能低下症と呼ばれる病気です。
副腎皮質から必要なホルモンを十分に分泌できなくなり、
などの症状がみられることがあります。
アジソン病では、副腎をACTHで刺激してもコルチゾールが十分に増加しません。
そのため、ACTH刺激試験はアジソン病を診断するうえで重要な検査です。
一般的な血液検査でアジソン病を疑う変化がみられる場合や、原因の分からない体調不良を繰り返している場合などに検討することがあります。
また、典型的な電解質異常がみられない「非典型的アジソン病」でも、診断のためにACTH刺激試験を行うことがあります。

クッシング症候群は、正式には副腎皮質機能亢進症と呼ばれ、コルチゾールが過剰になる病気です。
犬では、
などの症状がみられることがあります。
クッシング症候群が疑われる場合にも、ACTH刺激試験を行うことがあります。
ただし、クッシング症候群の診断では、症状や検査結果などに応じて、低用量デキサメタゾン抑制試験など別の検査が選択されることもあります。
ACTH刺激試験だけでクッシング症候群の有無を判断するのではなく、それぞれのわんちゃんの状態に合わせて必要な検査を選択します。
また、クッシング症候群の治療中には、治療への反応や副腎皮質の機能を評価する目的でACTH刺激試験を行うことがあります。

ACTH刺激試験は、採血とACTH製剤の投与を組み合わせて行います。
一般的には、次のような流れで行います。
まず、ACTH製剤を投与する前に採血を行い、刺激前のコルチゾール濃度を測定します。
採血後、ACTH製剤を投与します。
この薬剤によって副腎皮質を刺激します。
ACTH製剤を投与したあと、コルチゾールがどのように反応するかを確認するため一定時間待ちます。
この間は院内でお預かりする場合もあります。
決められた時間が経過したら再び採血を行い、刺激後のコルチゾール濃度を測定します。
刺激前と刺激後のコルチゾール濃度を確認し、副腎皮質がACTHの刺激にどの程度反応したのかを評価します。
検査方法や採血のタイミングなどは、使用する薬剤や検査目的によって異なる場合があります。
ACTH刺激試験は、通常の血液検査のように採血を1回して終わる検査ではありません。
ACTH製剤を投与したあと、決められた時間をあけて再度採血する必要があります。
ACTH刺激試験では、一般的にACTH製剤を投与してから約1時間後に再度採血を行います。
そのため、検査には採血や待機時間などを含め、一定の時間が必要です。
実際の所要時間は、使用する薬剤や検査方法、院内での検査の流れなどによって異なるため、事前に動物病院へ確認しておくと安心です。
ACTH刺激試験を行う場合には、事前にいくつか確認しておきたいことがあります。
現在使用しているお薬がある場合には、必ず獣医師へお伝えください。
特にステロイド剤など、一部のお薬は検査結果に影響する可能性があります。
内服薬だけでなく、
などにステロイドが含まれている場合もあります。
自己判断でお薬を中止するのではなく、検査前の使用について獣医師の指示を確認してください。
検査内容や同時に行う血液検査などによって、お食事について指示が出る場合があります。
「ACTH刺激試験だから必ず絶食」と自己判断するのではなく、予約時などに確認しましょう。
ほかの動物病院で血液検査やホルモン検査を受けている場合には、その結果が診断の参考になることがあります。
検査結果や現在使用しているお薬の名前・量などがわかるものがあれば、診察時にお持ちください。
ACTH刺激試験では、刺激前と刺激後のコルチゾール濃度を確認します。
ただし、「この数値なら必ずこの病気」と、ひとつの数値だけで判断するものではありません。
使用する検査方法や測定機器などによって基準が異なる場合もあります。
また、アジソン病を疑って行う場合と、クッシング症候群の診断や治療中の評価として行う場合では、結果を見る目的も異なります。
検査を受ける飼い主さまから、「この検査をすれば病気が全部分かりますか?」と聞かれることがあります。
ACTH刺激試験は副腎皮質の機能を評価する重要な検査ですが、ACTH刺激試験だけですべての副腎疾患を診断できるわけではありません。
特にクッシング症候群では、ACTH刺激試験で典型的な反応がみられない場合もあります。
そのため、疑われる病気や症状に応じて、ほかの検査と組み合わせながら診断していきます。
ACTH刺激試験では、基本的に複数回の採血とACTH製剤の投与が必要です。
大きな手術を行うような検査ではありませんが、採血や注射が苦手なわんちゃんにとってはストレスになることがあります。
できるだけ落ち着いて検査を受けられるよう、その子の性格や状態に配慮しながら行います。
また、体調が非常にわるい場合には、検査だけでなく全身状態を安定させるための治療を優先することもあります。
A. ACTH刺激試験は、副腎皮質がコルチゾールをどの程度分泌できるのかを確認する検査です。
わんちゃんでは、アジソン病の診断やクッシング症候群の診断・治療中の評価などに用いられます。
A. アジソン病を診断するうえで重要な検査ですが、アジソン病だけに行う検査ではありません。
クッシング症候群など、副腎皮質の機能を評価する必要がある場合にも行われます。
A. 一般的には、ACTH製剤を投与する前と投与後に採血を行います。
ただし、検査方法などによって異なる場合があるため、実際の流れについては検査を受ける動物病院へご確認ください。
A. 検査目的や同時に行う検査によって指示が異なる場合があります。
自己判断で絶食させず、検査前に動物病院へ確認してください。
A. 使用しているお薬によっては、検査結果に影響する可能性があります。
特にステロイド剤などを使用している場合には、必ず事前に獣医師へお伝えください。
自己判断でお薬を中止せず、検査前の使用について指示を受けましょう。
A. ACTH刺激試験はクッシング症候群の評価に用いられる検査のひとつですが、すべてのケースをこの検査だけで診断できるわけではありません。
症状や一般的な検査結果などに応じて、低用量デキサメタゾン抑制試験など別の検査を行うことがあります。
ACTH刺激試験は、副腎皮質から分泌されるコルチゾールの分泌能力を調べる検査です。
ACTH製剤を投与し、その前後で血液中のコルチゾール濃度を測定することで、副腎皮質が刺激に対してどの程度反応するのかを確認します。
わんちゃんでは、アジソン病(副腎皮質機能低下症)の診断に重要な検査であり、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の診断の一部や治療中の評価などにも用いられることがあります。
ただし、ACTH刺激試験だけですべての副腎疾患を診断できるわけではありません。
症状や一般的な血液検査、尿検査、画像検査、そのほかのホルモン検査などを組み合わせて総合的に判断することが大切です。
また、一部のお薬は検査結果に影響する可能性があります。
現在使用している内服薬、注射薬、点眼薬、点耳薬、外用薬などがある場合には、検査前に獣医師へお伝えください。
「ACTH刺激試験を受けることになったけれど、どんな検査なのか知りたい」
「アジソン病の可能性があると言われた」
「クッシング症候群の検査について相談したい」
など、気になることがありましたらお気軽にご相談ください。

この記事の執筆・監修
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:鈴木 獣医師
菊地(さ)愛玩動物看護師
ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。
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