【ハリネズミの飼い方完全ガイド】特徴・種類・お世話の基本をやさしく解説|川崎市・池田動物病院

川崎市中原区のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

丸まった姿とつぶらな瞳、背中のとげや可愛らしい顔立ち
――そんなギャップで人気が高まっている「ハリネズミ」は、近年ペットとして注目されている小動物のひとつです。

見た目はユニークで愛嬌があり、鳴き声も少なく、賃貸住宅でも飼いやすいことから「初めてのペット」としてお迎えを検討される方も増えています。

しかし、ハリネズミさんには夜行性や警戒心が強いといった特徴があり、飼い始める前にきちんと理解しておくことが大切です。

この記事では、ハリネズミさんの性格・種類・飼育環境の整え方・ふれあい方・日々の健康チェックまで、初心者の方にもわかりやすく丁寧にご紹介していきます。

ソルトアンドペッパーとアルビノのハリネズミが並んで座っているイラスト。片方は黒と白の混ざったとげ、もう片方は白い体に赤い目が特徴的。
目次

【ハリネズミの特徴】性格・寿命・行動の基本ガイド

ハリネズミさんは、背中に「とげ」のような硬い毛を持つ哺乳類です。
“ネズミ”という名前がついていますが、実際にはネズミの仲間ではありません。
「ハリネズミ目ハリネズミ科」に属しています。

現在ペットとして飼育されているのは、主に「ヨツユビハリネズミ」という種類で、アフリカ原産の温暖な地域に生息しています。

大きさと寿命

  • 体長
    約15~20cm

  • 体重
    350~600g前後(個体差あり)

  • 平均寿命
    3~5年ほど(適切な飼育環境であれば6年ほど生きることも)

とても小さな身体に見えますが、しっかりした身体つきをしており、健康的に飼うためには温度・湿度・運動スペースなど、基本的な管理が重要になります。

夜行性で単独行動が基本

ハリネズミさんは夜行性のため、昼間はほとんど寝て過ごし、夜になると活発に動き始めます。
音や光に敏感な面もあるため、飼育場所はできるだけ静かで落ち着ける場所を選ぶと良いでしょう。

また、基本的には単独行動を好む動物ですので、複数飼育はおすすめしません。
相性が合わないとケンカになったり、ストレスを感じる原因になります。

人気のハリネズミの種類

ペットとして人気のあるハリネズミさんは、大きく分けて「ヨツユビハリネズミ」一種ですが、カラーの違いによっていくつかのバリエーションがあります。

ソルト&ペッパー

白と黒の針を持つソルト&ペッパーカラーのハリネズミが、正面を見つめて座っているイラスト。

一般的によく見かけるカラーです。
背中のとげが白と黒のミックス、顔やおなかは白っぽい色合いをしています。

シナモン

柔らかなクリーム色の毛と黒い瞳が特徴的なシナモンカラーのハリネズミのイラスト。

全体的にやさしいブラウン系の色味をしています。
目の色もやや明るく、柔らかい印象の見た目が人気です。

アルビノ

真っ白な体と赤い瞳が印象的なアルビノのハリネズミがこちらを見ているイラスト。

真っ白な身体に赤い目を持つ珍しいタイプです。
視力が弱く、性格が繊細な個体が多い傾向にあります。

それぞれのカラーで個性が異なるため、見た目だけでなく性格も考慮して選ぶと良いでしょう。

【ハリネズミの飼育環境】ケージ・温度・湿度の整え方

ハリネズミさんにとって快適な環境を整えることは、健康を守るうえでとても大切です。

ケージの広さとレイアウト

  • サイズの目安
    60cm×45cm以上

  • 床材
    紙製・コーンサンド・ペット用ウッドチップなど(アレルギーの少ないもの)

  • 隠れ家
    落ち着ける巣箱は必ず用意しましょう

  • 床はフラットに
    金網タイプの床は足を挟みやすいためNGです

温度と湿度管理

  • 最適温度
    24~28℃

  • 湿度
    40~60%

ハリネズミさんは寒さにも暑さにも弱いため、エアコンやヒーターで室温を調整してあげる必要があります。

冬はパネルヒーターや保温ライト、夏は冷却材や送風ファンを活用しましょう。

【ハリネズミの食事】主食とおやつのバランス

ハリネズミさんには、専用の「ハリネズミフード」を主食として与えます。
栄養バランスが整っており、初心者の方でも安心です。

食事のポイント

  • 主食
    ハリネズミ専用ペレット

  • 副食
    虫(ミルワーム・コオロギなど)や少量のゆで卵、ささみなど

  • 野菜・果物
    ごく少量でOK(にんじん、りんごなど。糖分の多いものは控えめに)


  • 給水ボトルで常に清潔なお水を用意

食べ残しはその日のうちに片づけ、食中毒や虫の発生を防ぎましょう。

【ハリネズミの健康管理】日々のチェックと病気予防のポイント

ハリネズミさんは身体が小さく、体調不良を隠しやすい傾向があります。
そのため、日々の観察がとても大切です。

健康チェックのポイント

  • 食欲があるか
  • うんちやおしっこの様子はいつも通りか
  • 歩き方がおかしくないか
  • 呼吸が苦しそうでないか
  • とげの抜け方や皮膚の状態に異常がないか

特に「ダニ」や「皮膚病」など皮膚トラブルはよくある症状です。
早期発見・早期治療が健康寿命を伸ばすカギになります。

ハリネズミさんとのふれあい方

ハリネズミさんは、最初はヒトに対して警戒心が強い動物です。
急にさわったり、無理にだっこしようとすると、針を立てて丸まってしまうこともあります。

なついてもらうコツ

  • 最初の数日は静かに見守る
  • 飼い主さんのにおいに慣れてもらう(手袋を使わず、清潔な手でおやつを渡す)
  • 無理にさわらず、そっとしておく時間を大切にする

根気よく、優しく接することで、少しずつさわらせてくれるようになります。
だっこは背中ではなく、おなか側を包むように支えましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. ハリネズミは鳴きますか?

A. 基本的に静かですが、怖いときや不快なときに「シューッ」と音を立てることがあります。

Q. ハリネズミにお風呂は必要ですか?

A. 基本的には不要です。汚れが気になる場合のみ、ぬるま湯で足を軽く洗う程度に留めましょう。

Q. 病気のサインはどこに表れますか?

A. 元気がない、食欲がない、歩き方がおかしい、針が抜けるなどは注意が必要です。
早めに動物病院へ。

Q. 健康診断は必要ですか?

A. はい。半年~1年に1回の健康診断で、病気の早期発見ができます。

Q. ハリネズミはさわっても痛くないの?

A. 針は鋭いですが、なで方に気をつければ痛みは感じにくいです。
驚かせないように、優しく接してあげましょう。

まとめ|ハリネズミさんとの暮らしをもっと安心に

ハリネズミさんは、見た目のかわいらしさだけでなく、穏やかな性格や静かな生活スタイルが魅力のペットです。

ただし、温度管理・単独飼育・食事管理など、少し気を配るポイントも多いため、「しっかりお世話をしたい」と考えている方にぴったりの動物でもあります。

飼育を検討している方や、現在飼われている方でお悩みがある方も、どうぞお気軽にご相談ください。

ハリネズミさんを含むエキゾチックアニマルの診療は、石井院長が担当いたします。
初診の方は、お電話でのご予約をお願いいたします。

この記事の執筆・監修 
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:名取 獣医師

投稿者プロフィール

菊地(さ)愛玩動物看護師

ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。

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