【うさぎの病気ガイド】子宮疾患(子宮腺癌・蓄膿症など)|症状・治療・予防をやさしく解説|池田動物病院・武蔵小杉・川崎市

川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

「最近うさぎさんが元気がない」
「おしっこに血が混じっているような気がする」
そんな不安を感じたことはありませんか?

うさぎさんにとって、子宮疾患はとても多い病気のひとつです。
特に避妊手術をしていない女の子のうさぎさんは、中高齢になると高確率で子宮の病気を発症するリスクがあります。
避妊していない女の子の多くが経験する可能性がある、と言っても過言ではありません。

この記事では、飼い主さまが知っておくべき子宮疾患の種類や症状、治療・予防の方法、受診のタイミングについて、わかりやすく解説いたします。

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目次

子宮疾患とは】うさぎで起こる子宮の病気の種類と特徴

うさぎさんの子宮疾患とは、子宮や卵巣に起こる病気の総称です。
代表的なものには次のような疾患があります。

  • 子宮腺癌(しきゅうせんがん)
    子宮の内側にできる悪性腫瘍です。
    進行すると肺など他の臓器へ転移することもあります。

  • 子宮水腫(しきゅうすいしゅ)・子宮内膜過形成
    子宮内に液体が溜まったり、内膜が異常に増殖したりする状態です。

  • 子宮蓄膿症(ちくのうしょう)
    子宮内に膿が溜まる病気です。
    感染症が原因で起こることがあります。

  • 卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)
    卵巣に液体の袋(嚢腫)ができる病気です。

どれも放っておくと命にかかわる重大な病気ですが、早期に気づき適切に治療すれば改善が見込めます。

子宮疾患の症状チェック|血尿・元気消失・陰部の分泌物など

ぐったりとうずくまり、目に元気がなく、耳も少し下がっていて、体調不良や食欲不振を思わせる表情をしているうさぎ。

子宮の病気は、初期は症状がはっきり出ないことも多いため、見逃されがちです。
以下のようなサインが見られた場合は注意しましょう。

  • おしっこに血が混じっている(※尿石症や膀胱炎と区別が必要)
  • 陰部やお尻周りが汚れている、膿のような分泌物が見られる
  • 食欲が落ちた、元気がない
  • 呼吸が浅くなる、動きが鈍くなる
  • おなかをさわると嫌がる、鳴く
  • 体重が徐々に減っている

「年のせいかな」「食べムラかな」と思わずに、気になる変化があれば早めの受診が大切です。

診断の流れ|問診・触診・超音波(エコー)でどう確認する?

子宮疾患の診断には、以下のような検査を組み合わせて行います。

  • 問診・視診
    症状の経過、性格や食欲の変化などを確認します。

  • 腹部の触診
    しこりや膨らみがないかを確認します。

  • レントゲン検査
    子宮の腫れ、嚢腫、腫瘍の有無をチェックします。

  • 超音波(エコー)検査
    子宮内の構造や液体の貯留、腫瘍の状態を詳細に観察します。

  • 血液検査
    炎症反応や貧血の有無、全身状態の評価に使用されます。

特にエコー検査は、子宮の状態を詳しく把握するために有効です。

うさぎさんの子宮疾患(子宮腺癌・蓄膿症など)の診療・健康相談は池田動物病院へ|川崎市・武蔵小杉の動物病院(トップページへ)

治療法と手術の概要|避妊手術・対症療法の選択肢

うさぎさんの子宮疾患の治療は、外科手術(避妊手術・子宮卵巣摘出術)が基本になります。

  • 外科的治療
    病変部位(子宮・卵巣)を完全に取り除く手術です。
    再発防止にもつながります。
    多くの症例で、手術により症状が大きく改善され、元気を取り戻すことが期待できます。

  • 内科的治療
    手術が難しい場合や、飼い主さまの希望がある場合には、抗生物質やホルモン治療などの選択肢もありますが、あくまで対症療法に留まることが多いです。

手術は全身麻酔を伴いますが、当院では麻酔リスクを減らすため、事前に検査・モニタリングを徹底しています。

予防策と生活管理|手術以外に飼育でできること

うさぎさんの子宮疾患は、避妊手術によってほぼ完全に予防が可能です。

  • 適切な時期(生後6か月前後)に避妊手術を検討しましょう。
  • 発情ストレスの軽減や、望まない妊娠の予防にもなります。
  • 将来的な子宮や卵巣の病気のリスクを大きく減らせます。

また、避妊手術済みでも、日々の健康チェックは欠かさず行うようにしましょう。

受診目安|このサインが出たら病院へ

以下のような変化が見られた場合は、早めに動物病院へご相談ください。

  • おしっこに血が混じる
  • 食欲が落ちている
  • 元気がなく、活動量が減っている
  • 呼吸が浅く、じっとしている時間が長い
  • おなかをさわると嫌がる、怒る

「ちょっと心配だな」と思った段階での受診が、うさぎさんの命を救うことにつながります。

よくある質問(FAQ)

Q. 子宮疾患は年齢が高くないとならないの?

A. 子宮疾患は2歳以降からリスクが高くなりますが、若いうちから注意が必要です。

Q. 避妊手術はいつするのがベスト?

A. 一般的には生後5~6か月での手術が推奨されています。
健康状態や体重に応じて獣医師と相談しましょう。

Q. 手術のリスクはありますか?

A. 全身麻酔を伴うためゼロではありませんが、術前検査とモニタリングで安全性を高めています。

まとめ|うさぎさんの健康を守るために

うさぎさんの子宮疾患は、見過ごされやすく、気づいたときには進行していることも少なくありません。
しかし、日々の観察と早めの受診、そして避妊手術による予防で、健康に長く暮らしていくことができます。

池田動物病院では、うさぎさんをはじめとするエキゾチックアニマルの診療にも力を入れています。
少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

当院では術前検査や術後ケアも丁寧に行っておりますので、ご安心ください。

うさぎさんの子宮疾患や避妊手術のご相談は044-433-2274まで|池田動物病院(川崎市・武蔵小杉)

うさぎさんを含むエキゾチックアニマルの診療は、石井院長が担当いたします。
初診の方は、お電話(044-433-2274)でのご予約をお願いいたします。

この記事の執筆・監修 
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:鈴木 獣医師

投稿者プロフィール

菊地(さ)愛玩動物看護師

ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。

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