地域密着のホームドクターとして35年
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川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。
「最近、愛犬が体をかゆがることが増えた…」そんなお悩みはありませんか?
もし、皮膚が赤くなり、独特なニオイがする場合、それは「マラセチア皮膚炎」かもしれません。
マラセチア皮膚炎は、わんちゃんに多い皮膚病のひとつで、湿気や皮脂の分泌異常が原因で発症します。
特に、川崎市のような湿度が高い地域では注意が必要 です。
この記事では、わんちゃんのマラセチア皮膚炎の原因・症状・治療法・予防法を解説し、愛犬の健康を守るための具体的な対策をお伝えします。
マラセチア皮膚炎とは、「マラセチア」という酵母菌(カビの一種)が異常繁殖することで引き起こされる皮膚病です。
マラセチアは、わんちゃんの皮膚にもともと存在する常在菌であり、通常は問題を起こしません。
しかし、湿気・皮脂の過剰分泌・免疫低下などの要因で増殖すると、皮膚の炎症や強いかゆみを引き起こします。
これらの症状が見られたら、早めに動物病院で診察を受けましょう。
マラセチア皮膚炎は、皮脂が多い犬種や、皮膚のしわが多い犬種に発症しやすい傾向があります。
このような犬種を飼っている場合は、特に注意が必要です。
マラセチアは、健康なわんちゃんの皮膚にもいる菌ですが、以下の条件がそろうと異常繁殖し、皮膚炎を引き起こします。
マラセチアは、高温多湿を好むため、梅雨の時期(6〜7月)や夏場に急激に増殖します。
特に川崎市は、年間の平均湿度が約70%と高く、皮膚トラブルが起こりやすい地域です。
室内飼いでも、湿度が高いとリスクが高くなるため、除湿機やエアコンを活用し、室内の湿度を50〜60%に調整することが重要です。
通気性のわるい皮膚(しわの間、耳の中、指の間、わきの下、内股) は要注意です。
加齢・ストレス・病気(アレルギーやホルモン異常)・栄養不足などが原因で、免疫力が落ちるとマラセチアが増殖しやすくなります。
特に、高齢のわんちゃんや持病のあるわんちゃん(アレルギー性皮膚炎やホルモン疾患など)はリスクが高くなります。
皮脂の分泌が多いと、マラセチアの栄養源となり、急激に増殖します。
脂漏症(皮脂の分泌異常)のわんちゃんや、皮膚が脂っぽいわんちゃん(ゴールデン・レトリーバーなど)は特に注意が必要です。
マラセチアが異常繁殖すると、皮膚が赤くなり、かゆみが発生します。
わんちゃんが頻繁にかゆがる、身体をこすりつける仕草が増えます。
皮膚が厚くなったり、黒ずんだりすることもあります(慢性化してしまうと、さらに悪化します)。
特に、耳、首回り、わきの下、おなか、内股、足の裏(指の間)に症状が出やすいです。
マラセチアが増殖すると、皮膚がベタつき、フケが増えることがあります。
マラセチアが増殖すると、皮膚が脂っぽくなり、ベタベタする感じになります。
また、白っぽいフケが増えることもあり、皮膚のコンディションが悪化します。
しわの間がジュクジュクすることもあります。
これは皮脂の異常分泌によるものです。
マラセチア皮膚炎の特徴として「カビ臭い」「脂っぽい臭い」がすることがあります。
シャンプーしてもすぐに臭ってくる場合は、マラセチア皮膚炎の可能性が高いです。
以前よりも体臭が強くなったと感じることが多くなります。
耳の中にマラセチアが増殖すると、「外耳炎」を引き起こす場合があります。
耳の中が赤くなり、茶色くベタベタした耳垢が増えます。
わんちゃんが頭を振る、耳を強くかゆがるなどの仕草が目立つようになります。
愛犬に、かゆがる・皮膚が赤い・ニオイが強いなどの症状があれば、早めに動物病院を受診しましょう。
放置してしまうと、悪化して治療も長引いてしまいます。
動物病院では、抗真菌薬(抗カビ薬)を処方することが一般的です。
内服薬や外用薬(塗り薬)があり、症状に応じて使い分けます。
マラセチアは皮膚に付着するため、抗真菌成分が入っている薬用シャンプーを使うことで、マラセチアの増殖を抑えることができます。
週2~3回のシャンプーが推奨されることが多いです。
シャンプーのポイント
耳の中にマラセチアが増えやすいので、月に2~3回は耳掃除を行うと予防になります。
耳の中の湿気を減らすために、定期的にケアをしましょう。
獣医師の指導のもと、専用のイヤークリーナーを使いましょう。
皮膚の健康を保つために、オメガ3脂肪酸を含むフードや低アレルゲンのフードを選ぶことが推奨されます。
マラセチア皮膚炎は「予防」がとても大切です。
除湿機やエアコンを活用し、室内の湿度を50〜60%に保つことが重要です。
梅雨の時期や夏場は注意しましょう。
特に川崎市のような湿度が高い地域では、適切な湿度を保つことが重要となってきます。
皮脂の分泌が多いわんちゃんは、2週間に1回以上のシャンプーを心がけると、マラセチアの増殖を抑えられます。
しわの間や、指の間も丁寧に洗いましょう。
動物病院に相談して、愛犬の皮膚に合ったシャンプーを選びましょう。
散歩、適度な運動や遊びの時間を増やし、愛犬のストレスを軽減することで免疫力の低下を防げます。
オメガ3脂肪酸を含むフード(サーモン・アマニ油など)を取り入れましょう。
アレルギー体質のわんちゃんは、低アレルゲンフードを選びましょう。
わんちゃんのマラセチア皮膚炎は、予防をすれば防げる病気です。
湿度管理・皮膚ケア・お食事の見直しをして、愛犬をマラセチア皮膚炎から守りましょう。
愛犬の皮膚の調子がわるいかも…と思ったら、早めに動物病院を受診しましょう。
菊地(さ)愛玩動物看護士
ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。
IKEDA ANIMAL HOSPITAL
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