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川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。
「下痢が何週間も続いている」
「吐くことが増えてきた」
「食欲はあるのに体重が減ってきた」
このような症状はありませんか?
ねこちゃんで慢性的な下痢や嘔吐が続く場合、IBD(炎症性腸疾患)が隠れていることがあります。
IBDは腸に慢性的な炎症が起こる病気で、長期間にわたって下痢や嘔吐、体重減少などの症状を引き起こします。
早期に診断し、その子に合った治療を始めることで、症状の改善や生活の質(QOL)の維持が期待できます。
この記事では、猫のIBDについて、症状や原因、検査、治療法、ご家庭でできるケアについてわかりやすく解説いたします。


IBD(Inflammatory Bowel Disease:炎症性腸疾患)とは、腸の粘膜に慢性的な炎症が起こる病気です。
炎症によって腸の働きが低下し、食べ物の消化や栄養の吸収がうまくできなくなることで、さまざまな消化器症状がみられます。
比較的中高齢のねこちゃんで多くみられる病気ですが、若いねこちゃんでも発症することがあります。
また、シャム猫など一部の猫種では発症しやすい傾向があると報告されています。
症状はゆっくり進行することが多く、「何となく便がやわらかい」「最近吐くことが増えた」といった変化から始まることも少なくありません。
もっとも多い症状のひとつです。
下痢や軟便が何週間も続いたり、良くなったりわるくなったりをくり返したりします。
毛玉とは関係なく、吐く回数が増えることがあります。
1日に何度も吐いたり、週に数回の嘔吐が2~3週間以上続いたりします。
食後すぐに吐いたり、空腹時に胃液を吐いたり、血液が混ざっていたりすることもあります。
食欲が落ちたり、好きだったフードを食べなくなったりすることがあります。
食欲があっても栄養を十分に吸収できず、少しずつ体重が減ることがあります。
症状が進行すると、活動量が減り、寝ている時間が長くなることがあります。
ひとつの原因だけで起こる病気ではなく、さまざまな要因が重なって発症すると考えられています。
複数の要因が関係していると考えられており、
などの複雑な相互作用により発症すると考えられています。
IBDの診断では、似た症状(慢性的な消化器症状)を示す病気を除外することが大切です。
症状に応じて、次のような検査を行います。
全身状態や炎症の程度、ほかの病気が隠れていないか確認します。
寄生虫や細菌感染など、下痢の原因となる病気がないか調べます。
異物や腫瘍などがないか確認します。
腸の壁が厚くなっていないか、リンパ節に変化がないかなどを確認できるため、IBDが疑われる場合に重要な検査のひとつです。
IBDが強く疑われる場合には、内視鏡で腸の粘膜を採取し、病理検査を行うことがあります。
診断を確定するために重要な検査ですが、すべての症例で実施するわけではありません。
ねこちゃんの症状や全身状態を踏まえ、検査や治療方針をご相談しながら進めていきます。
IBDと消化器型リンパ腫という悪性腫瘍は、症状や超音波検査の所見が似ていることがあります。
どちらも、
などがみられます。
そのため、画像検査だけでは区別できないこともあり、必要に応じて内視鏡検査や病理検査を行うことがあります。

治療は症状や重症度に合わせて行います。
腸の炎症を抑えるお薬や、免疫の働きを調整するお薬などを使用します。
症状に応じて整腸剤や制吐剤を併用することもあります。
消化に配慮したフードや、食物アレルギーに配慮した療法食を使用することがあります。
また、プロバイオティクスにより腸内環境を整えることもあります。
IBDは長期的な管理が必要になることが多い病気です。
症状が落ち着いていても、定期的な診察を受けることをおすすめします。
ご家庭では次のことを心がけましょう。
体重の変化は病気の経過を知る大切な指標になります。
食欲や便の状態を日頃から記録しておくと、診察時に症状の変化を伝えやすくなります。
次のような症状がみられる場合は、早めに動物病院へご相談ください。
慢性的な症状が続く場合は、IBD以外にも食物アレルギーや消化器型リンパ腫などが隠れていることがあります。
A. 完全に治るというよりも、症状をコントロールしながら長く付き合っていく病気です。
適切な治療によって症状が安定し、普段どおりの生活を送れるねこちゃんも多くいます。
A. 症状は似ていますが、原因や治療方法が異なります。
食事療法を行いながら反応を確認することで区別できる場合もあります。
A. はい。
どちらも慢性的な下痢や嘔吐、体重減少などがみられるため、追加の検査が必要になることがあります。
A. 症状や治療への反応によって異なります。
症状が安定すれば、お薬の量を少しずつ減らして(最小限の量で)維持していくことができる場合もありますので、獣医師と相談しながら治療を進めましょう。
A. 軽度のIBDでは、療法食への切り替えだけで症状が改善することもあります。
ただし、改善がみられない場合は内服治療を組み合わせることがあります。
猫のIBD(炎症性腸疾患)は、慢性的な下痢や嘔吐、体重減少などを引き起こす病気です。
症状が長く続く場合は、食物アレルギーや寄生虫感染、消化器型リンパ腫など、ほかの病気との見極めも重要になります。
早めに原因を調べ、その子に合った治療を続けることで、症状の改善や生活の質(QOL)の維持が期待できます。
池田動物病院では、ねこちゃんの慢性的な下痢や嘔吐、体重減少などの診療を行っております。
慢性的な下痢や嘔吐は「年齢のせいかな」と様子を見てしまうこともありますが、IBDをはじめ、治療が必要な病気が隠れている場合があります。
症状が続く場合は、早めの受診をご検討ください。
「下痢がなかなか治らない」「吐くことが増えてきた」など、気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

この記事の執筆・監修
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:松本 獣医師
菊地(さ)愛玩動物看護師
ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。
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