【シニア猫に多い病気】腎臓病・甲状腺機能亢進症・糖尿病の症状とケア方法|池田動物病院・武蔵小杉・川崎市

川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

シニア期に入ったねこちゃんは、見た目に大きな変化がなくても、身体の内側で病気が静かに進行していることがあります。

特に高齢のねこちゃんでは、腎臓病・甲状腺機能亢進症・糖尿病といった病気の発症リスクが高まり、いずれも初期症状がわかりづらいのが特徴です。

この記事では、7歳以上のシニア猫によく見られる代表的な病気とその症状、当院での治療方針やご家庭でできるケアについて解説いたします。

池田動物病院(川崎市・武蔵小杉)公式サイト|猫の診療にも力を入れています
目次

シニア猫とは?何歳から注意が必要?

ねこちゃんは年齢によって以下のように分類されます。

  • 成猫:1~6歳
  • シニア猫:7~10歳
  • 高齢猫:11~14歳
  • 超高齢猫:15歳以上

7歳を過ぎたあたりから、少しずつ内臓や代謝機能が衰え始め、病気にかかりやすくなります。

ただし、ねこちゃんは体調の変化を隠す傾向があるため、「元気そうに見える」状態でも油断は禁物です。

シニア猫に多い3つの代表的な病気

穏やかな表情で座っているシニア猫。周囲に腎臓、甲状腺、血糖測定器のイラストが描かれ、慢性腎臓病・甲状腺機能亢進症・糖尿病といったシニア猫に多い病気を表している。

慢性腎臓病(慢性腎不全)

ねこちゃんの死因として最も多く、10歳以上のねこちゃんの約3割が罹患しているともいわれる病気です。
腎機能が徐々に低下し、老廃物の排出がうまくいかなくなります。

主な症状

  • お水をよく飲む、尿の量が増える
  • 食欲が落ちる、体重が減る
  • 嘔吐、口臭、毛づやの悪化
  • なんとなく元気がない

治療・ケア方法

  • 血液・尿検査で早期発見
  • 腎臓療法食や内服薬による進行抑制
  • 点滴治療(皮下輸液)による脱水予防
  • 漢方や鍼灸によるサポート治療も可能

当院では、西洋医学と東洋医学を組み合わせ、ねこちゃんの負担をできるだけ軽くする治療をご提案しています。

甲状腺機能亢進症

高齢のねこちゃんで増えている内分泌疾患で、代謝が異常に活性化されてしまう病気です。
見た目は元気でも、実は身体が消耗している状態が続いています。

主な症状

  • 食欲はあるのに体重が減る
  • よく鳴く、落ち着かなくなる
  • 嘔吐や下痢、心拍数の増加
  • 毛並みが乱れる

治療・ケア方法

  • 血液検査で甲状腺ホルモン(T4)を測定
  • 内服薬でホルモン値をコントロール
  • 合併する心疾患の管理が必要な場合も

この病気は「元気そうに見える」のが逆に注意ポイントです。
体重減少や性格の変化に気づいたら、早めに検査を受けましょう。

糖尿病

中~高齢のねこちゃん、特に肥満傾向のある男の子のねこちゃんに多く見られます。
インスリンの分泌や作用が不足し、血糖値が上昇してしまう病気です。

主な症状

  • お水を異常に飲む、尿の量が多い
  • 食べているのに体重が減る
  • 足腰がふらつく(後肢の脱力)
  • 活動量が減る、毛づやがわるくなる

治療・ケア方法

  • 血糖値・尿糖のチェックで診断
  • インスリン注射と食事療法
  • 飼い主さまの生活リズムに合わせた治療提案

糖尿病は初期症状が腎臓病と似ており、見過ごされやすい疾患です。
お水を飲む量・尿の量の変化には特に注意しましょう。

東洋医学によるやさしいサポート

当院では、シニアのねこちゃんの慢性疾患に対して、東洋医学の考え方を取り入れたケアも行っています。

  • 鍼灸によるリラックスと代謝向上
  • 腎機能を補う漢方処方(補腎)
  • 胃腸機能・元気の回復をサポート

「できるだけ自然な方法でケアしたい」「高齢で強い薬は使いたくない」とお考えの方にも選ばれています。

東洋医学の診療は、名取獣医師が担当いたします。
初診の方は、お電話(044-433-2274)でのご予約をお願いいたします。
鍼治療に関しては、2回目以降もお電話か窓口でのご予約のみとなります。

池田動物病院 東洋医学科(漢方・鍼灸)|猫の体質改善・自然療法にも対応|川崎市・武蔵小杉

飼い主さまができる日常のチェックポイント

病気の早期発見には、毎日の小さな変化に気づくことが重要です。

  • 飲水量・尿量が増えていないか
  • 食欲の変化や体重の減少
  • 嘔吐の頻度、毛並みの変化
  • よく鳴く、性格が変わった
  • 以前よりよく眠るようになった

「年だから」と見逃さず、少しでも気になる変化があればご相談ください。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 腎臓病は治る病気ですか?

A. 完治は難しいですが、早期発見と継続的なケアで進行を抑えることができます。

Q. 猫にも健康診断は必要ですか?

A. はい。特に7歳を過ぎた猫には、年に1~2回の健診を強くおすすめします。

Q. 薬が飲ませられません…

A. ご安心ください。おやつ型の投薬補助や、液体薬、漢方への切り替えなども対応可能です。

Q. 鍼灸や漢方は副作用はありますか?

A. 自然由来の成分が多く、副作用は比較的少ないです。個体に合わせて慎重に処方しますのでご安心ください。

まとめ|シニア猫の健康を守るために

シニアのねこちゃんに多く見られる病気は、いずれもゆっくり進行しながら症状が出にくいのが特徴です。

だからこそ、「早めの検査」「定期的な健診」「日々の小さな気づき」が、愛猫の健康寿命を守るカギになります。

池田動物病院では、西洋医学と東洋医学を組み合わせた総合的なケアで、シニアのねこちゃんの暮らしを支えています。

「少しでも気になる変化がある」「相談だけしたい」そんなときも、どうぞお気軽にご来院ください。

池田動物病院 電話予約はこちら|044-433-2274

この記事の執筆・監修 
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:名取 獣医師

投稿者プロフィール

菊地(さ)愛玩動物看護師

ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次