【ミニチュアダックスフンドに多い病気】特徴と注意したい椎間板ヘルニア・歯周病・外耳炎を獣医師が監修｜池田動物病院・武蔵小杉・川崎市

川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

明るい性格と愛らしい見た目で人気のミニチュアダックスフンドさん。
しかし、体型の特徴や遺伝的な体質から、注意したい病気がいくつかあります。

今回は、ミニチュアダックスフンドさんに多い椎間板ヘルニア・歯周病・外耳炎・肥満・皮膚病について、症状と予防のポイントをわかりやすくお伝えします。

ミニチュアダックスフンドに多い病気① 椎間板ヘルニア｜ダックスが発症しやすい理由と症状

ミニチュアダックスフンドさんに特に多いのが椎間板ヘルニアです。

胴長短足の体型はとても魅力的ですが、背骨の構造上、椎間板への負担が大きくなりやすいという特徴があります。
実際に当院でも、椎間板ヘルニアで来院するダックスさんは年間を通して非常に多く、年齢に関係なく発症する傾向があります。

こんな症状が見られたら注意

椎間板ヘルニアは発症のしかたによって、症状が軽い場合と重い場合があります。

• 歩き方がぎこちない
• 背中を丸める
• だっこすると痛がる
• 後ろ足を引きずる
• ふらつく
• 急に立てなくなる
• 排泄のコントロールができない

症状が急激に悪化することもあり、後ろ足の麻痺や排泄困難が出た場合は、一刻も早い受診が必要です。

椎間板ヘルニアの治療

治療は症状のステージによって大きく異なります。

軽い症状

• 痛み止め
• 消炎剤
• 安静（ケージレスト）
• 生活改善（段差対策・滑り止め）

中等度～重度

• 手術が必要になることがある
• MRI検査による正確な診断
• 専門施設への紹介

麻痺が進行している場合は、治療開始までの時間が予後を大きく左右するため、早期の診断がとても重要です。

椎間板ヘルニアを予防する日常ケア

ミニチュアダックスフンドさんを守るために、以下の予防がとても大切です。

• 体重管理を徹底する
• ソファやベッドの段差にステップを設置
• だっこは「胸とお尻を両方支える」
• 床に滑り止めマットを敷く
• 過度なジャンプを控える
• 長時間の階段の昇り降りを避ける

特に肥満は椎間板ヘルニアの最大のリスクです。
適正体重を維持するだけでも、発症率を大きく下げることができます。

椎間板ヘルニアの東洋医学ケア（鍼灸・漢方）

ミニチュアダックスフンドさんの椎間板ヘルニアでは、鍼灸や漢方を併用することで痛みの軽減や回復をサポートできるケースがあります。
鍼灸は筋肉の緊張をほぐし、血流を改善することで痛みの緩和を助けます。
漢方は炎症や痛みのコントロール、体質改善に役立ち、症状が長引きやすいダックスさんとも相性が良いことがあります。

外科・内科治療と併行して東洋医学を取り入れることで、再発予防や日常の動きやすさにつながることも多く、当院でも状態に合わせてご提案しています。

東洋医学の診療は、名取獣医師が担当いたします。
初診の方は、お電話（044-433-2274）でのご予約をお願いいたします。
鍼治療に関しては、2回目以降もお電話か窓口でのご予約のみとなります。

ミニチュアダックスフンドに多い病気② 歯周病｜小型犬に多いお口のトラブル

ミニチュアダックスフンドさんは歯周病がとても多い犬種といわれています。

お口が小さく、歯並びの影響で汚れが溜まりやすい子が多いことが理由のひとつです。
さらに、ダックスさんは痛みに強い性格の子も多く、症状が進んでから来院されることも珍しくありません。

歯周病の主なサイン

• 口臭が強くなる
• 歯ぐきが赤い
• 歯が黄色い・茶色い
• 食べ方が変わる
• よだれが増える
• 歯がグラつく

重度になると、歯を支えている骨が溶けてしまい、抜歯が必要になることがあります。

歯周病の予防

• 毎日の歯みがき
• デンタルガムの活用
• 若い頃からの定期的な口腔ケア
• 動物病院での歯周病チェック

当院では、デンタルケアのご相談や歯石除去（スケーリング）にも対応しています。

ミニチュアダックスフンドに多い病気③ 外耳炎｜垂れ耳のダックスは要注意

ミニチュアダックスフンドさんは垂れ耳で通気がわるく、耳の中が蒸れやすいため外耳炎が多い犬種です。

外耳炎のよくある症状

• お耳をかゆがる
• 首をふる
• お耳が赤い
• お耳のニオイが強い
• 黒い耳垢が出る

原因には細菌・マラセチア・アレルギー・外耳道の形状などがあり、慢性化すると治療が長期になることがあります。

外耳炎を予防するポイント

• お耳の中を定期的にチェックする
• お風呂後はしっかり乾かす
• かゆがる仕草が増えたら早めの受診

耳掃除だけでは改善しないこともあり、状態に合わせて点耳薬や治療方法を変えていく必要があります。

ミニチュアダックスフンドに多い病気④ 肥満｜椎間板ヘルニアを悪化させるリスク

太りやすい体質のミニチュアダックスフンドさんは、肥満に要注意です。

肥満を防ぐポイント

• 決められた量のフードを守る
• おやつの量をコントロールする
• 定期的な体重測定
• 無理のない運動習慣

体重が増えると、腰や足の負担は大きくなり、椎間板ヘルニアのリスクも跳ね上がります。

ミニチュアダックスフンドに多い病気⑤ 皮膚病｜脂漏症・アレルギーなど体質に多いトラブル

ミニチュアダックスフンドさんは皮膚が敏感な子も多く、脂漏症やアレルギーなどの皮膚トラブルもよく見られます。

主な症状

• かゆみ
• 赤み
• フケ
• ベタつき
• 脱毛
• 湿疹

皮膚病は季節の変化や体質の影響を受けやすく、慢性化しやすいことが特徴です。

東洋医学に基づく皮膚ケアアイテム

池田動物病院では、皮膚の状態や体質に合わせて、東洋医学の考え方に基づいた外用ケアもご案内しています。

ペットイヤー＆スキンケアリキッド

弱酸性・無香料・無着色。
植物エキスを配合した、皮膚や耳のケアに使えるやさしいリキッドです。

ペットシャンプー（低刺激タイプ）

弱酸性・無香料・無着色。
皮膚バリアを守りながら洗えるため、敏感肌のダックスさんにも使いやすいタイプです。

ペットボディケアバスミルク

中医美容理論に基づいて植物エキスを配合。
乾燥しやすい皮膚やくり返す皮膚トラブルのケアに役立ちます。

これらのケアは「汚れを落とすだけ」ではなく、皮膚の働きや体質のバランスを整えることを目的としており、くり返しやすいダックスさんの皮膚症状とも相性が良いケースがあります。

東洋医学の診療は、名取獣医師が担当いたします。
初診の方は、お電話（044-433-2274）でのご予約をお願いいたします。
鍼治療に関しては、2回目以降もお電話か窓口でのご予約のみとなります。

ミニチュアダックスフンドの健康を守るために｜早期発見と予防ケアが大切

ミニチュアダックスフンドさんは、かわいらしい体型だからこそ、負担がかかりやすい部分が多い犬種です。

椎間板ヘルニア・歯周病・外耳炎・肥満・皮膚病は、日常の工夫や定期的な診察で予防できる病気です。

「歩き方がいつもと違う」
「耳をかゆがる様子が増えた」
「皮膚の調子が良くない」

気になる症状があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
池田動物病院では、西洋医学と東洋医学の両面から、わんちゃんの健康をサポートいたします。

東洋医学の診療は、名取獣医師が担当いたします。
初診の方は、お電話（044-433-2274）でのご予約をお願いいたします。
鍼治療に関しては、2回目以降もお電話か窓口でのご予約のみとなります。

この記事の執筆・監修 
執筆：菊地（さ）　愛玩動物看護師
監修：名取　獣医師