【子犬に多い病気】感染症・下痢・寄生虫・低血糖の症状と対策|池田動物病院・武蔵小杉・川崎市

川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

新しく家族に迎えた子犬さんは、その小さな身体で一生懸命に成長しています。
しかし、成犬と比べて免疫力や内臓機能がまだ未成熟なため、思いがけず病気にかかりやすい時期でもあります。
今回は、子犬さんにとくに多く見られる代表的な病気、見逃してはいけないサイン、そして予防とケアのポイントをわかりやすく解説いたします。

池田動物病院(川崎市・武蔵小杉)公式サイト|子犬の健康チェック・ワクチン・予防診療に対応しています
目次

子犬が病気にかかりやすい理由とは?

少し元気のない表情で座っている子犬のイラスト。周囲に胃腸のイラストや絆創膏、体調不良を示すマークが描かれ、子犬に多い病気をイメージしている。

免疫が切れる「空白期」に注意

子犬期にはいくつかのリスクが重なります。
まず、生まれてすぐお母さん犬から初乳を通じて得た免疫(移行抗体)はありますが、通常生後6~8週ごろからその免疫が次第に切れ始め、「免疫の空白期」に入ることが多いです。

体温調節・内臓の未熟さも影響

さらに、子犬さんの体温調整能力腸内環境免疫応答などはまだ成犬ほど安定していません。
そのため、少しの変化でも体調を崩すリスクが高くなります。

また、ワクチン接種が完了していない時期は、ウイルス、細菌、寄生虫といった感染リスクが一段と高くなります。

このため、子犬期には「環境管理」「早期の健診・ワクチン」「飼い主さまによる日常観察」が特に重要です。

子犬に多い代表的な病気とその症状

【感染症】犬パルボ・ジステンパーなど

子犬期に特に注意すべき感染症の代表です。
発症した場合、生命にかかわる可能性もあります。

主な症状

  • 突然の激しい下痢(血便を伴うことも)
  • 嘔吐、食欲の急激な低下
  • 元気がなくなる、高熱、けいれん(ジステンパーの場合)

対応・予防

  • ワクチン接種が最大の予防策です。
  • 症状が出たら迅速に動物病院を受診してください。
  • 当院では、ワクチン前の健康チェックや感染リスクの説明を丁寧に行っています。

【下痢・嘔吐】消化器トラブルの主な原因

子犬さんによく見られる症状ですが、原因が多岐にわたるため軽視できません。
お食事の切り替え、寒暖差、ストレス、寄生虫、ウイルス感染などが関与します。

主な症状

  • 水様便、時に血が混じる便
  • 食後すぐの嘔吐
  • 脱水症状(口が乾く、皮膚が戻りにくい)

対応・予防

  • 軽度だと思っても「様子を見る」だけでは不十分です。
  • 原因が感染症や寄生虫であった場合、他の子犬さんへの感染源になることもあります。
  • 子犬さんの下痢は体力を急速に奪うため、早めの受診を強くおすすめします。

【寄生虫】回虫・コクシジウム・ジアルジア

お母さん犬から子犬さんに寄生虫が移ることもあり、特に子犬期は見た目だけではわからない栄養障害や消化不良を引き起こすことがあります。

主な症状

  • 便に白い虫やその残骸が混じる
  • 軟便・粘液便が続く
  • おなかがぽっこり膨れていることがある

対応・予防

  • 検便によって寄生虫の有無を確認することが有効です。
  • 適切な駆虫薬の内服および、定期的な便チェックで予防を心がけましょう。
  • 当院では、虫の種類に応じた薬の使い分けに加え、必要に応じて東洋医学的なアプローチも併用しています。

【低血糖】小型犬に多い緊急トラブル

体重が軽く、エネルギーの貯蔵量も少ない小型犬の子犬さんでは、空腹や体調不良によって血糖値が急激に下がる「低血糖発作」が起こることがあります。

主な症状

  • 足元がふらつく、元気がなくなる
  • 意識が遠のいたり、けいれんを引き起こすことも
  • 飼い主さまの呼びかけに反応しない状態

対応・予防

  • 砂糖水やグルコースを応急的に与え、すぐに動物病院へ連絡してください。
  • 再発予防には、こまめなお食事、生活リズムの安定、代謝サポートが重要です。
  • 当院では、東洋医学的に体質改善を図り、子犬の代謝や体力の底上げをサポートしています。

【先天性疾患】門脈シャント・心臓疾患など

生まれつき内臓や循環系に異常がある子犬さんも存在します。
外見上元気そうでも、成長不良や吐き気・下痢・行動異常として発見されることがあります。

主な症状

  • 食欲の低下、すぐ疲れる
  • 吐き気・下痢が長引く
  • 成長の遅れ、行動に違和感がある

対応・予防

  • 血液検査・画像診断(超音波・レントゲン)による早期発見が望ましいです。
  • 必要に応じて手術や内科的治療が行われます。
  • 生まれつきの病気こそ、早期対応が将来の生活の質(QOL)に大きく影響します。

子犬の健康を守る4つのポイント

予防医療のタイミングと内容

母犬由来の免疫が切れるタイミングに合わせて、ワクチン接種・駆虫・健診を確実に行いましょう。

食事・生活環境の工夫

子犬さんには、栄養バランスが整ったフードを与えること、寒暖差やストレスが少ない居住環境を整備することが大切です。

日々の観察がカギ

便の状態、食欲・排泄・呼吸・体重の変化などを記録し、「いつもと違う」という気づきを大切にしてください。

かかりつけ動物病院との連携

「なんだかおかしいかもしれない」と感じたときに、すぐ相談できる関係があることで安心につながります。
当院では初めての子犬さんを迎えるオーナーさまにも丁寧にご説明とサポートを行っています。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 子犬の下痢は様子見してもいい?

A. 絶対におすすめできません。
子犬さんの下痢には感染症や寄生虫が原因となることが多く、放置すると重症化のリスクがあります

Q. ワクチンって本当に必要?

A. はい。
特に 犬パルボウイルス・犬ジステンパーウイルス は子犬さんにとって命にかかわる病気です。
ワクチン接種により発症リスクを大幅に下げられます。

Q. どのくらいの頻度で通院するべき?

A. 理想的には 1~2か月ごとにワクチン・駆虫・健診を受けることをおすすめしています。
成長に応じて適切なアドバイスも受けられます。

Q. 東洋医学は子犬でも使える?

A. はい。
身体が未発達な時期から、消化器サポート・免疫強化・体質改善を目的として漢方・鍼灸を併用することも可能です。
当院では副作用の少ないやさしい治療としてご提案しています。

池田動物病院 東洋医学科(漢方・鍼灸)|子犬の体質改善・免疫サポートにも対応|川崎市・武蔵小杉

東洋医学の診療は、名取獣医師が担当いたします。
初診の方は、お電話(044-433-2274)でのご予約をお願いいたします。
鍼治療に関しては、2回目以降もお電話か窓口でのご予約のみとなります。

まとめ|子犬期の予防と観察が将来を守る

子犬期は短いようで、実はとても重要な時間です。
この時期にどのような環境で育ち、どれだけ健康的に過ごせたかが、その後の一生を左右することもあります。

当院では、「予防・治療・生活アドバイス・東洋医学的ケア」を一体化して、子犬さんの成長を総合的にサポートしています。
「初めてだから不安」「少し気になるけど様子見でいいかな…?」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。

池田動物病院 電話予約はこちら|044-433-2274

この記事の執筆・監修 
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:名取 獣医師

投稿者プロフィール

菊地(さ)愛玩動物看護師

ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次