口臭だけじゃない!歯周病が引き起こす全身トラブル

川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

「ちょっと口がくさいな…」そんな日常の気づきが、実は重大な病気のサインかもしれません。
今回は、歯周病が引き起こす「全身の健康への影響」について解説します。

目次

🦷 デンタルケア連載③ 口臭だけじゃない!歯周病が引き起こす全身トラブル

歯ブラシを持った犬と歯を抱える猫のイラスト(デンタルケアをテーマにしたかわいいイメージ)

歯周病=口の病気ではありません

歯周病は、歯ぐきや歯の周囲に細菌が増殖して起こる感染症です。
悪化すると、その細菌や毒素が血管を通じて全身に影響を与えることがわかっています。

1.心臓病との関係

歯周病菌は、血液を介して心臓に届き、心内膜炎心筋炎を引き起こす原因になります。
特にシニアのわんちゃん・ねこちゃんでは、歯周病がきっかけで心不全が進行するリスクも報告されています。

2.腎臓への悪影響

歯周病菌による慢性的な炎症が、腎臓の機能低下を引き起こすことがあります。
高齢の子がよく罹る慢性腎不全の進行を早める一因にもなるため、早期の口腔ケアが重要です。

3.糖尿病と相互に悪化し合う

歯周病はインスリンの効き目を悪くすることが知られており、糖尿病のある子では血糖コントロールが難しくなることもあります。
また、糖尿病があると感染に弱くなり、歯周病も悪化しやすくなるという悪循環が生まれてしまいます。

4.認知機能の低下にも関係?

最近の研究では、歯周病が認知症や認知機能の低下と関係している可能性も指摘されています。
「ぼんやりしてきた」「寝てばかりになった」などの変化が、実はお口の健康の問題かもしれません。

5.シニア期の全身状態に影響する

歯周病が続くことで身体のあちこちに慢性炎症が広がり、免疫力の低下・体力の消耗を招くこともあります。
「年のせい」と思っていた元気のなさが、歯の治療で改善したというケースも実際にあります。

口臭だけで済ませないで。早期の対策がカギ!

「口がくさいだけだから大丈夫」と油断せず、
歯石や歯ぐきのチェックを定期的に行うことが、全身の健康を守る第一歩です。

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お口の状態は「見た目ではわからないこと」も多くあります。
少しでも気になることがあれば、まずはお気軽にご相談ください。

🦷 デンタルケア連載シリーズはこちらから読めます。

第1弾:「あなたのわんちゃん・ねこちゃん、歯みがきできていますか?」
第2弾:「こんな症状があったら要注意!デンタルケアが必要なサイン5選」
▶ 第3弾:「口臭だけじゃない!歯周病が引き起こす全身トラブル」 (この記事)
第4弾:「お口のトラブル、どう治す?デンタル処置の流れを徹底解説」

投稿者プロフィール

菊地(さ)愛玩動物看護士

ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。

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