【犬の病気ガイド】乳腺腫瘍と余命｜発見時期・治療内容で変わる予後の考え方｜池田動物病院・武蔵小杉・川崎市

川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

愛犬のおなかに「しこり」を見つけた瞬間、多くの方が不安になりますよね。

「これはがんなの？」
「どのくらい生きられるの？」
「治療できるの？手術は必要？」

そんな不安を抱える飼い主さまへ向けて、この記事ではわんちゃんの乳腺腫瘍に関する基礎知識から余命の考え方、治療と予防のポイントまでわかりやすく解説いたします。

犬の乳腺腫瘍とは？良性と悪性の違い

乳腺腫瘍とは、わんちゃんの乳腺にできる「しこり」のことを指します。
良性と悪性（がん）に分かれますが、見た目だけでの判断は困難です。

飼い主さまが気づける症状・サイン

初期症状

進行すると…

犬の乳腺腫瘍と余命｜ステージ別の目安と考え方

飼い主さまにとって一番気になるのは「うちの子、あとどれくらい生きられるの？」という「余命」の部分だと思います。

しかし、余命はあくまで「平均的な目安」であり、実際には以下の要素で大きく異なります。

影響する主な要因

• 腫瘍の大きさと数
• 悪性度（グレード）
• 転移の有無
• 手術や治療のタイミング
• 年齢や体力など個体差

ステージ別：余命の目安

東洋医学の診療は、名取獣医師が担当いたします。
初診の方は、お電話（044-433-2274）でのご予約をお願いいたします。
鍼治療に関しては、2回目以降もお電話か窓口でのご予約のみとなります。

良性腫瘍の予後は？

良性であれば手術による完治が見込まれ、再発率も低く、寿命にほとんど影響はありません。
健康なわんちゃんであれば、15歳以上まで元気に過ごせるケースも多いです。

特に注意が必要な「炎症性乳がん」

• さわると熱を持ち、赤く腫れ、痛みを訴える
• 進行が非常に速く、数日〜数週間で悪化
• 早期でも余命は1か月以内というケースも

このタイプは、見つけ次第すぐに受診が絶対条件です。

余命を延ばすためにできる3つのこと

早期発見

早期治療

術後の定期フォロー

QOLの維持・向上（中医学の活用）

犬の乳腺腫瘍の予防法

避妊手術のタイミングがカギ

避妊のタイミング	発症リスク
初回発情前	0.5％未満
2回目以降の発情後	26〜70％

避妊手術は将来の腫瘍リスクを大幅に減らすことができる、唯一の予防策です。

まとめ｜「なんか変だな」が早期発見の第一歩

乳腺腫瘍と聞くと、とても怖い病気に感じるかもしれませんが、「乳腺腫瘍＝余命が短い」ではありません。
しかし、早く見つけて、適切なタイミングで治療すれば、愛犬の命は大きく守ることができます。

「なんかおかしいな」と感じたその瞬間が、未来を変えるスタートです。

当院では、腫瘍科と東洋医学科を活かした総合的な診療を行っております。

この記事の執筆・監修 
執筆：菊地（さ）　愛玩動物看護師
監修：名取　獣医師