地域密着のホームドクターとして35年
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川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。
「うさぎさんが牧草を食べなくなった」
「食べ物を口から落とすようになった」
「最近よだれが増えて、あごの下がぬれている」
このようなことで心配されていませんか?
うさぎさんの歯は生涯伸び続けます。
上下の歯が適切にかみ合わなくなる不正咬合が起こると、歯が過剰に伸びたり尖った部分ができたりして、食べづらさや口の中の痛みにつながることがあります。
症状が進むと十分に食事をとれなくなり、体重減少や消化管うっ滞などにつながることもあります。
また、前歯はご家庭でも比較的確認しやすい一方、奥歯の異常は外からでは分かりにくいことがあります。
この記事では、うさぎさんの不正咬合について、症状や原因、検査、治療、日頃から確認したいポイントについて分かりやすく解説いたします。


うさぎさんの歯は、切歯(前歯)だけでなく臼歯(奥歯)も生涯伸び続けます。
通常は食べ物を噛むことで上下の歯が適切に摩耗します。
しかし、歯や顎の状態などによって正常なかみ合わせが保てなくなると、歯が適切に摩耗せず、過剰に伸びたり尖った部分ができたりすることがあります。
このような状態を不正咬合といいます。
不正咬合には前歯にみられるものだけでなく、奥歯に問題が起きるものもあります。
奥歯の場合にはご家庭で確認することが難しく、食欲や食べ方の変化から異常に気付くこともあります。
不正咬合では、次のような症状がみられることがあります。
症状は歯の状態や重症度によって異なります。
「まったく食べない」状態になる前に、やわらかいペレットを好むようになるなど食べるものの好みが変わることもあります。
不正咬合で気付きたい変化のひとつが、牧草を食べなくなることです。
例えば、
「ペレットは食べるけれど牧草を残す」
「柔らかいものやおやつなら食べる」
「以前より食事に時間がかかる」
といった変化がみられることがあります。
何かを食べているため「食欲はある」と思ってしまうこともありますが、歯や口の中に痛みがあり、噛む必要があるものを避けている可能性があります。
ただし、牧草を食べない原因が必ず不正咬合というわけではありません。
食べ方が以前と変わった場合には、一度原因を確認することが大切です。

歯が伸びたり、尖った部分が舌や頬の内側を傷つけたりすると、痛みによってよだれが増えることがあります。
その結果、口元やあごの下がぬれたり、毛が固まったりすることがあります。
「水を飲んだだけかな」と思われることもありますが、口の周りがくり返しぬれている場合には注意しましょう。
皮膚がぬれた状態が続くと、皮膚炎につながることもあります。
うさぎさんでは、歯の問題が涙や目の症状と関係することがあります。
特に歯根周囲の異常などによって、涙の通り道である鼻涙管に影響が及ぶと、涙が増えることがあります。
そのため、
といった症状でも、眼だけではなく歯の状態を確認することがあります。
不正咬合の原因はひとつではありません。
歯の生え方や顎の形などによって、若いうちから正常なかみ合わせを保ちにくい場合があります。
うさぎさんの歯を適切に摩耗させるためには、牧草などをしっかり噛んで食べることが重要です。
牧草をほとんど食べず、ペレットやおやつに偏った食生活が続いている場合には、歯の健康に影響することがあります。
ただし、不正咬合はお食事だけで起こるものではありません。
転落や事故などによって歯や顎に損傷が起こり、かみ合わせに影響することがあります。
くせでケージをかじるような場合も、不正咬合につながることがあります。
歯根や顎の骨などに問題が起こり、正常なかみ合わせを維持できなくなる場合もあります。
不正咬合をくり返している場合には、単に伸びた部分を処置するだけでなく、その背景についても確認することが大切です。
歯や口の中に痛みがあると、うさぎさんは食べる量が減ってしまいます。
食事量、特に繊維質の摂取量が減ることで消化管の動きが低下し、消化管うっ滞につながることがあります。
そのため、
歯が痛い
食べる量が減る
消化管の動きが低下する
さらに食欲が低下する
という悪循環に陥る場合があります。
不正咬合はお口の中だけの問題ではなく、全身状態にも影響する可能性があるため、食欲の変化には注意が必要です。

歯や歯根周囲に感染や炎症が起こり、膿瘍が形成されることがあります。
状態によっては、
などの変化がみられる場合があります。
歯根や顎の骨まで問題が及んでいる場合には、長期的な治療が必要になることもあります。
不正咬合が疑われる場合には、まず食欲や食べ方、体重の変化などについて確認します。
身体検査では、
などを確認します。
奥歯は前歯と違ってご家庭では確認しにくいため、専用の器具などを使用して口の中を確認することがあります。
また、必要に応じて、
などを検討することがあります。
歯冠だけでなく歯根や顎の骨の状態を確認することが必要になる場合もあります。
検査内容は、うさぎさんの症状や全身状態によって異なります。
治療方法は、不正咬合が起きている歯や程度によって異なります。
過剰に伸びた歯や尖った部分などがある場合には、専用の器具を使用して適切な長さや形に整える処置を行うことがあります。
奥歯の処置では、安全に口腔内を確認して処置するために鎮静や麻酔が必要になる場合があります。
不正咬合をくり返している場合や歯の状態によっては、原因となっている歯の抜歯を検討することがあります。
抜歯が適しているかどうかは、歯の状態や全身状態などを確認して判断します。
お口の中に強い痛みがある場合には、状態に応じて痛みを和らげる治療を行います。
お食事を十分にとれていない場合には、水分補給や強制給餌などの栄養管理が必要になることもあります。
また、消化管うっ滞を併発している場合には、その治療も行います。
不正咬合の原因や歯の状態によっては、一度処置をしても再び歯が伸び、定期的な処置が必要になることがあります。
処置の間隔はすべてのうさぎさんで同じではありません。
そのため、「○週間ごとに必ず削る」と決めるのではなく、歯の状態や食べ方、体重などを確認しながら、その子に合わせて管理していくことが大切です。
牧草をしっかり噛んで食べることは、うさぎさんの歯と消化管の健康維持に重要です。
年齢や健康状態に合った牧草を、十分に食べられる環境を整えましょう。
ただし、すでに歯が痛くて牧草を食べられない状態では、お食事を変更するだけで改善するとは限りません。
急に牧草を食べなくなった場合には、まず原因を確認しましょう。
食べているかどうかだけでなく、
なども確認しましょう。
不正咬合が徐々に進行している場合、見た目では気付きにくい体重減少がみられることがあります。
定期的に体重を測って記録しておくと、早期発見につながります。
よだれ、あごのぬれ、顔の腫れ、涙などがないか普段から確認しておきましょう。
次のような変化がみられる場合には、一度動物病院へご相談ください。
特に、まったく食べない、便がほとんど出ない、ぐったりしているといった場合には、長時間様子を見ず早めに受診してください。
A. すでに正常なかみ合わせが失われ、歯が過剰に伸びている場合には、自然に元の状態へ戻ることは期待しにくいです。
歯の状態を確認し、必要に応じて処置を行います。
A. すでに不正咬合が起こっている場合には、牧草を食べるだけで正常な状態へ戻るとは限りません。
また、歯が痛くて牧草そのものを食べられないこともあります。
A. いいえ。
前歯に異常がなくても、奥歯に不正咬合がみられることがあります。
奥歯はご家庭では確認しにくいため、食べ方やよだれなどに変化がある場合には動物病院へご相談ください。
A. 原因や歯の状態によっては、くり返し処置が必要になることがあります。
処置後も食欲や食べ方、体重などを確認し、必要に応じて定期的に歯の状態を確認します。
A. ご家庭で歯を切ることはおすすめできません。
歯が割れたり、歯根や口腔内を傷つけたりする危険があります。
歯が伸びているように見える場合には、ご家庭で処置せず動物病院へご相談ください。
A. かじり木だけで不正咬合を予防できるわけではありません。
歯の健康維持には、牧草などをしっかり噛んで食べることが重要です。
また、生まれつきの歯や顎の状態など、食事だけでは予防できない原因もあります。
うさぎさんの不正咬合は、上下の歯が適切にかみ合わなくなり、歯が過剰に伸びたり尖った部分ができたりする状態です。
牧草を食べない、食べ物を口から落とす、よだれが増える、体重が減るなどの症状がみられることがあります。
前歯だけでなく奥歯にも起こるため、外から歯を見ただけでは分からないこともあります。
また、歯の痛みによって食事量が減ると、消化管うっ滞につながることもあります。
「おやつは食べるから大丈夫」と判断せず、以前と比べて食べ方が変わっていないかを確認することが大切です。
池田動物病院では、うさぎさんの食欲低下や歯のトラブルについて、口腔内の確認や必要に応じた画像検査などを行い、それぞれの状態に合わせた治療をご提案しています。
「最近牧草を残すようになった」
「食べ物を口から落とす」
「よだれであごの下がぬれている」
など、気になる変化がありましたらお気軽にご相談ください。
うさぎさんを含むエキゾチックアニマルの一般診療やお手入れは、松本獣医師が対応できる場合もございます。
病状が複雑なケースや専門的な診療が必要な場合は、主に石井院長が担当しております。
初診の方は、お電話(044-433-2274)でのご予約をお願いいたします。

この記事の執筆・監修
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:松本 獣医師
菊地(さ)愛玩動物看護師
ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。
IKEDA ANIMAL HOSPITAL
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