【うさぎのくしゃみ・鼻水】原因は病気?透明・白い鼻水の違いと受診の目安を解説|池田動物病院・武蔵小杉・川崎市

川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

「うさぎさんが何度もくしゃみをしている」
「鼻の周りがぬれているけれど、風邪なのかな?」
「透明な鼻水と白い鼻水では、原因が違うの?」

うさぎさんのくしゃみや鼻水は、飼育環境による一時的な刺激で起こることもあれば、鼻炎や歯の病気などが原因となっている場合もあります。

特に、くしゃみをくり返す、鼻水が続く、食欲が落ちているといった場合には注意が必要です。

また、うさぎさんは鼻呼吸に強く依存する動物のため、鼻の病気が進行すると呼吸に影響することもあります。

今回は、うさぎさんのくしゃみ・鼻水の主な原因、鼻水の色による違い、動物病院を受診する目安、ご自宅での注意点について解説いたします。

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目次

うさぎがくしゃみをするのはなぜ?

くしゃみをして鼻水が出ている茶色と白の垂れ耳うさぎのイラスト|うさぎのくしゃみ・鼻水をイメージ

くしゃみは、鼻の中に入った異物や刺激物などを外へ排出しようとする反射です。

うさぎさんも、ヒトと同じように鼻の粘膜が刺激されるとくしゃみをすることがあります。

例えば、牧草の細かな粉やほこりなどを吸い込んだときに、一時的なくしゃみがみられることがあります。

ただし、くしゃみが何度も続く場合や、鼻水などの症状を伴う場合には、病気が隠れている可能性があります。

くしゃみの回数だけでなく、鼻水の有無、食欲、元気、呼吸の様子を一緒に確認することが大切です。

うさぎのくしゃみ・鼻水の主な原因

細菌性鼻炎(スナッフル)

うさぎさんのくしゃみや鼻水の原因として、細菌性鼻炎が挙げられます。

うさぎさんの鼻炎では、パスツレラ菌をはじめ、さまざまな細菌が関係することがあります。

細菌感染によって鼻の粘膜に炎症が起こると、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状がみられます。

主な症状には、次のようなものがあります。

  • くしゃみをくり返す
  • 鼻水が出る
  • 鼻の周りが汚れる
  • 前足の内側がぬれたり、毛が固まったりする
  • 鼻が詰まったような呼吸音がする
  • 食欲が低下する

うさぎさんの感染性鼻炎は、一般的に「スナッフル」と呼ばれることがあります。

ただし、くしゃみや鼻水があるからといって、必ずしもスナッフルとは限りません。

スナッフルの原因菌や治療、慢性化・再発については、こちらの記事で詳しく解説しています。

歯の病気(不正咬合・歯根の異常)

うさぎさんのくしゃみや鼻水には、歯の病気が関係していることもあります。

うさぎさんの歯は生涯伸び続けるため、歯の摩耗が適切に行われないことで、歯やその周囲に病気が起こることがあります。

特に上顎の奥歯の歯根周囲に異常が生じると、鼻腔や鼻涙管に影響し、鼻水や涙などの症状につながる場合があります。

歯の病気が関係している場合には、次のような症状がみられることがあります。

  • 片側の鼻から鼻水が出る
  • 涙が増える
  • よだれが出る・あご下が汚れている
  • 牧草を食べにくそうにする
  • 食べる量が減る
  • 体重が減少する

ただし、歯の病気があっても、必ずしも食欲低下やよだれがみられるとは限りません。

特に、片側だけの鼻水が続く場合には、鼻炎だけでなく歯科疾患も考慮する必要があります。

牧草の粉・ほこりなどによる刺激

牧草の細かな粉や、床材のほこりなどが鼻の粘膜を刺激し、くしゃみを引き起こすことがあります。

例えば、次のような場面です。

  • 牧草を補充した直後
  • ほこりの多い床材を使用している
  • ケージの掃除中
  • 空気中に細かな粉じんが舞っている

刺激が一時的なものであれば、環境を整えることで症状が落ち着く場合もあります。

ただし、くしゃみがくり返される場合には、単なるほこりの刺激と決めつけないことが大切です。

また、香りの強い芳香剤や消臭スプレー、たばこの煙なども、呼吸器への刺激となる可能性があります。

鼻の中の異物

牧草の破片などが鼻の中に入り込み、くしゃみや鼻水を引き起こすことがあります。

異物が関係している場合には、突然くしゃみが増えたり、片側だけに症状がみられたりすることがあります。

ただし、これらの症状は鼻炎などでもみられるため、症状だけで原因を判断することはできません。

鼻の中に異物が疑われる場合には、ご自宅で無理に取り除こうとせず、動物病院へ相談しましょう。

鼻腔内の腫瘍やその他の病気

頻度は高くありませんが、鼻腔内やその周囲にできた腫瘍などが、くしゃみや鼻水の原因になる場合もあります。

特に、片側だけの鼻水が長く続く、鼻血が出る、顔の形が変化しているといった場合には、詳しい検査が必要になることがあります。

また、鼻炎だけでなく、肺炎などの呼吸器疾患を伴っている場合もあるため、呼吸の様子にも注意が必要です。

うさぎの鼻水は色によって原因が違う?

鼻水の色や性状は、状態を把握するための手がかりになります。

ただし、鼻水の色だけで原因となる病気や細菌の種類を判断することはできません。

透明でさらさらした鼻水

透明で水っぽい鼻水は、鼻の粘膜への刺激や炎症などでみられることがあります。

牧草の粉やほこりによる一時的な刺激でも起こることがありますが、感染症の初期などでも透明な鼻水がみられる場合があります。

そのため、透明だから病気ではないとは限りません。

白く濁った鼻水

白っぽく濁った鼻水や、粘り気のある鼻水は、鼻腔内の炎症や感染などでみられることがあります。

うさぎさんの膿は粘り気が強いことがあり、白色からクリーム色の分泌物がみられる場合もあります。

このような鼻水が続く場合には、細菌性鼻炎などを考慮する必要があります。

黄色っぽい・粘り気の強い鼻水

黄色っぽい鼻水や、粘り気の強い分泌物がみられる場合には、炎症や感染が関係している可能性があります。

ただし、色だけで感染の重症度を判断することはできません。

鼻水が増えている、鼻が詰まっている、食欲が低下しているといった場合には、早めに診察を受けましょう。

血が混じった鼻水

鼻水に血が混じっている場合には、鼻の粘膜の傷や強い炎症、異物、腫瘍など、さまざまな原因が考えられます。

鼻血がみられる場合には、早めに動物病院へ相談してください。

片方の鼻だけから鼻水が出る場合は?

うさぎさんの鼻水は、両側から出ることもあれば、片側だけから出ることもあります。

片側だけに鼻水がみられる場合には、次のような原因が考えられます。

  • 片側の鼻腔に起こった炎症や感染
  • 上顎の歯根周囲の異常
  • 鼻腔内の異物
  • 鼻腔内の腫瘍など

ただし、両側から鼻水が出ている場合でも歯科疾患などが関係していることはあり、左右差だけで原因を確定することはできません。

片側だけの鼻水がくり返される場合や、長く続いている場合には、歯や鼻腔内の詳しい検査が必要になることがあります。

鼻水が見えなくても、前足が汚れていたら注意

うさぎさんは、前足を使って顔や鼻の周りを毛づくろいします。

そのため、鼻水が出ていても自分で拭き取ってしまい、飼い主さまが気づきにくい場合があります。

鼻水が直接確認できなくても、次のような変化がないか観察しましょう。

  • 前足の内側がぬれている
  • 前足の毛が固まっている
  • 前足の毛が汚れている
  • 鼻の周りの毛が湿っている
  • 顔を拭くしぐさが増えている

こうした変化は、鼻水が続いているサインのひとつである可能性があります。

ただし、前足の汚れは鼻水以外の原因でも起こるため、ほかの症状と合わせて確認することが大切です。

くしゃみが1回だけなら様子を見ても大丈夫?

うさぎさんが1回くしゃみをしただけで、その後は普段どおりに過ごしている場合には、一時的な刺激による可能性があります。

例えば、牧草を食べているときにくしゃみをして、その後はくしゃみをくり返さず、鼻水もなく、食欲や元気が普段どおりであれば、まずは環境を確認しながら様子を観察することもあります。

ただし、次のような場合には注意が必要です。

  • 毎日のようにくしゃみをしている
  • くしゃみの回数が増えている
  • 鼻水が出ている
  • 鼻が詰まったような音がする
  • 前足が汚れている
  • 食欲や元気が低下している

くしゃみをくり返す場合や、鼻水を伴う場合には、早めに動物病院へ相談しましょう。

うさぎのくしゃみ・鼻水はいつ病院へ行くべき?

くしゃみや鼻水がみられた場合には、症状の程度と全身状態を確認することが大切です。

早めに受診したい症状

  • くしゃみをくり返している
  • 鼻水が続いている
  • 白色や黄色っぽい鼻水が出ている
  • 片側だけの鼻水が続いている
  • 鼻が詰まったような音がする
  • 前足の内側が鼻水で汚れている
  • 涙やよだれなど、ほかの症状もみられる
  • 食欲・元気がいつもよりない

これらの症状がある場合には、鼻炎や歯科疾患などが隠れている可能性があります。

すぐに受診が必要な症状

次のような場合には、緊急性が高くなります。

  • 呼吸が苦しそう
  • 口を開けて呼吸している
  • 呼吸に合わせて身体を大きく動かしている
  • ぐったりしている
  • 食欲が著しく低下している、または食べていない
  • 便がほとんど出ていない
  • 鼻血が多い、または出血が続いている

特に、お口を開けて呼吸している場合や、明らかな呼吸困難がみられる場合には、緊急の対応が必要です。

また、うさぎさんは食欲低下が続くと消化管の動きにも影響するため、呼吸器症状とともに食欲が落ちている場合には、様子を見続けないようにしましょう。

動物病院ではどのような検査をする?

動物病院では、くしゃみや鼻水の状態だけでなく、呼吸の様子、口腔内、全身状態などを確認します。

身体検査

鼻水の性状や左右差、呼吸音、体重、食欲などを確認します。

また、歯の病気が関係していないか、口腔内やお顔の状態も確認します。

画像検査

鼻腔内や歯の状態を調べるために、レントゲン検査などを行うことがあります。

必要に応じて、CT検査などの詳しい画像検査を検討する場合もあります。

特に、歯根の異常や鼻腔内の病変が疑われる場合には、画像検査が診断の手がかりになります。

細菌培養検査

細菌感染が疑われる場合には、必要に応じて細菌培養検査や薬剤感受性検査を検討します。

ただし、鼻の表面から採取した検体では、実際に病気に関係している細菌を正確に特定できない場合もあります。

そのため、検査結果だけでなく、症状や画像検査などを合わせて判断します。

うさぎのくしゃみ・鼻水の治療方法

治療方法は、原因となっている病気によって異なります。

細菌性鼻炎の場合

細菌感染が疑われる場合には、うさぎさんに使用できる抗菌薬などによる治療を検討します。

症状や全身状態によっては、呼吸を楽にするための支持療法などが必要になることもあります。

細菌性鼻炎は慢性化したり、治療後に再発したりする場合もあります。

歯科疾患の場合

歯の異常が原因となっている場合には、歯科処置などの治療が必要になることがあります。

鼻水だけを治療しても、原因となる歯科疾患が残っていると、症状が改善しにくい場合があります。

環境刺激が関係している場合

牧草の粉やほこりなどが関係している場合には、飼育環境を見直します。

ただし、環境を改善しても症状が続く場合には、鼻炎などの病気が隠れていないか確認することが大切です。

異物や腫瘍などが疑われる場合

鼻腔内の異物や腫瘍などが原因となっている場合には、病変の位置や状態に応じて、専門的な検査や治療を検討します。

自宅でできること・避けたいこと

くしゃみや鼻水がみられた場合には、まずうさぎさんが落ち着いて過ごせる環境を整えましょう。

牧草や床材のほこりを減らす

牧草の細かな粉が多い場合には、粉じんの少ない牧草を選ぶなどの工夫をしましょう。

ただし、牧草はうさぎさんの健康維持に重要なため、自己判断で牧草を与えるのをやめないようにしてください。

室内の空気環境を整える

芳香剤や香りの強い消臭スプレー、たばこの煙など、呼吸器への刺激となるものは避けましょう。

また、急激な温度変化や過度なストレスにも注意が必要です。

食欲・便・呼吸の様子を観察する

鼻水の量やくしゃみの回数だけでなく、食欲や便の量、呼吸の様子も確認しましょう。

特に、食欲が落ちている場合には早めの受診が必要です。

鼻の中を無理にさわらない

鼻水が気になるからといって、綿棒などを鼻の中に入れて掃除することは避けましょう。

また、ヒト用の風邪薬や点鼻薬などを自己判断で使用しないでください。

鼻の周りに付着した分泌物を拭き取る場合も、強くこすらず、呼吸を妨げないように注意しましょう。

よくある質問

Q. うさぎがくしゃみをしていますが、風邪でしょうか?

A. うさぎさんのくしゃみや鼻水は、細菌性鼻炎や歯科疾患、環境刺激など、さまざまな原因で起こります。
ヒトの風邪と同じように考えず、症状が続く場合には動物病院で原因を確認することが大切です。

Q. 透明な鼻水なら病院に行かなくても大丈夫ですか?

A. 透明な鼻水でも、鼻炎などの病気が関係している場合があります。
鼻水がくり返し出る、くしゃみが続くなどの場合には、色にかかわらず受診を検討しましょう。

Q. うさぎのくしゃみはアレルギーが原因になることもありますか?

A. 環境中の物質による刺激や過敏反応が関係する可能性はあります。
ただし、うさぎさんでは、くしゃみだけを根拠にアレルギーと診断することはできません。
感染症や歯科疾患など、ほかの原因を確認することが重要です。

Q. 鼻水が片方だけから出ています。スナッフルでしょうか?

A. 片側だけの鼻水は、細菌性鼻炎のほか、歯根の異常や鼻腔内の異物などでもみられます。
片側だけだからスナッフルではない、あるいはスナッフルである、と判断することはできません。

Q. くしゃみや鼻水は自然に治りますか?

A. 一時的な環境刺激によるくしゃみであれば、原因がなくなることで落ち着く場合があります。
しかし、感染症や歯科疾患などが原因の場合には、治療が必要になることがあります。
症状が続く場合には、自然に治ることを期待して長期間様子を見ないようにしましょう。

まとめ

うさぎさんのくしゃみや鼻水は、牧草の粉やほこりなどの一時的な刺激で起こることもあれば、細菌性鼻炎(スナッフル)や歯科疾患などが原因となっている場合もあります。

鼻水の色や、片側だけに症状がみられるかどうかは、原因を考える手がかりになりますが、それだけで病気を判断することはできません。

くしゃみや鼻水が続く場合には早めに動物病院へ相談し、呼吸が苦しそうな場合や食欲が低下している場合には、速やかに受診することが大切です。

川崎市中原区・武蔵小杉、新丸子周辺で、うさぎさんのくしゃみ・鼻水や呼吸器症状についてお困りの際は、池田動物病院までご相談ください。

うさぎさんを含むエキゾチックアニマルの一般診療やお手入れは、松本獣医師が対応できる場合もございます。
病状が複雑なケースや専門的な診療が必要な場合は、主に石井院長が担当しております。
初診の方は、お電話(044-433-2274)でのご予約をお願いいたします。

うさぎのくしゃみ・鼻水のご相談なら池田動物病院へ|池田動物病院電話番号|044-433-2274

この記事の執筆・監修 
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:松本 獣医師

投稿者プロフィール

菊地(さ)愛玩動物看護師

ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。

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