【犬・猫の夏の養生】熱中症・夏バテ対策と東洋医学ケア|池田動物病院・武蔵小杉・川崎市

川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

梅雨が終わると、いよいよ夏本番です。
日本の夏は湿気が多く、近年では温暖化の影響もあり40度近くまで気温が上昇する地域もあります。
暑い夏は、熱中症夏バテの症状があらわれやすく、注意が必要です。

今回は、ヒトもペットも夏バテをせず、暑い夏を上手に過ごすための養生についてお話しいたします。

池田動物病院東洋医学科ページ
目次

夏とは?|東洋医学で考える季節の特徴

夏の室内で涼みながらくつろぐ柴犬とねこちゃん。窓から風が入り、扇風機やスイカが置かれた穏やかな夏の養生をイメージしたイラスト

東洋医学では、夏は一年の中でもっとも「陽」の気が盛んになる季節と考えられています。

気温が高く活動的になる一方で、暑さによる体力の消耗や熱中症のリスクも高まります。

五行学説では、夏は「火」に属し、「心(しん)」との関わりが深い季節です。

五行学説と夏

東洋医学には、あらゆるものを「木・火・土・金・水」(もく・か・ど・こん・すい)の5つの要素に分類して考える、「五行学説」という基本の考え方があります。

この「五行学説」で、季節や臓器との関係を見ていきます。

五行分類表

  土
五季長夏(梅雨)
五気湿
五臓
五腑小腸大腸膀胱
五官
五体皮毛
五華
五志悲・憂驚・恐
五色

五行学説では、夏は「火」に属し、「心(しん)」との関わりが深い季節とされています。

夏は一年の中でもっとも陽の気が盛んになる季節です。

暑さによって身体に熱がこもりやすく、東洋医学では「暑邪(しょじゃ)」の影響を受けやすい時期と考えられています。

夏は「心」と関係が深い

東洋医学の基本的な考え方である五行学説では、夏は「心」と関係が深いとされます。

夏は暑さによって循環器系への負担が増えやすく、体内の水分も失われやすいため注意が必要です。

また、夏の暑さで精神が乱されると「心」の働きが乱れます。
そのため、血行不良や不眠、精神不安やイライラを引き起こします

わんちゃんやねこちゃんは、ヒトのように汗を大量にかくことはありません。
代わりにハアハアと口を開けて呼吸(パンティング)することで体温を調節します。
ハアハアし過ぎると、心臓にも負担が増えてしまいます。

夏に不調を起こす邪気

暑邪湿邪

暑邪

夏の暑さによる邪気を「暑邪(しょじゃ)」と呼びます。
暑邪が身体の中に入り込むと、身体が熱くなり、頭が痛くなったり、汗をかいてエネルギーや水分を消耗します。
いわゆる熱中症の症状があらわれます。

湿邪

日本の夏は湿気が多く蒸し暑いのが特徴です。
湿気の邪気は湿邪と呼び、皮膚や胃腸系の不調を引き起こします。

暑邪湿邪が合わさる「湿熱」

湿邪は他の邪気と結びつきやすい性質があり、特に夏は暑邪と合わさって「湿熱(しつねつ)」と呼ばれる状態になりやすいと考えられています。

湿熱は皮膚トラブルや胃腸症状、だるさなどの原因になることがあります。

夏に起こりやすい症状

こんな症状はありませんか?

  • 食欲が落ちている
  • 軟便や下痢をくり返す
  • 吐き戻しが増えた
  • 元気がない
  • パンティングが増えた
  • 耳や皮膚がベタつく
  • お散歩を嫌がる

これらは暑邪や湿邪の影響によって起こることがあります。

夏バテ・胃腸トラブル

夏バテの主な症状といえば、食欲不振、嘔吐や下痢、倦怠感などがあります。

夏場は屋外の気温と、クーラーのきいた室内の温度差が大きく、この温度変化がペットの身体にストレスになり自律神経が乱れます。
自律神経の乱れは、身体の怠さや胃腸症状を引き起こします。

暑いと冷たいものを飲んだり食べたりすることが多くなり、胃腸が冷やされ、胃腸機能が低下します。

皮膚トラブル

湿邪は皮膚表面にも影響しやすく、皮膚炎や外耳炎の悪化につながることがあります。

特に高温多湿な環境では、

  • 外耳炎
  • 皮膚炎
  • かゆみ
  • ベタつき

などが起こりやすくなります。

東洋医学で考える「心」と「脾」のケア

東洋医学では、夏は「心」、胃腸機能は「脾」と深い関係があると考えられています。

暑さによって心に負担がかかり、さらに冷たい飲食物や温度差によって脾の働きが弱ると、夏バテや胃腸症状につながります。

夏を元気に過ごすためには、「心」と「脾」をいたわることが大切です。

夏の養生法|おうちでできる体調管理

暑邪や湿邪といった邪気を取り去り、胃腸の働きを整えることが夏の体調管理のカギとなります。

暑くなり過ぎない工夫

  • お散歩は昼間の暑い時間を避ける。
  • 外の気温が高くなる前の早朝や、日が落ちて涼しくなってから。
  • 外出するときは保冷剤や接触冷感の服などのグッズを活用。
  • 室内はクーラーや扇風機を使い部屋の温度や空調を管理。

こまめな水分補給

  • お散歩中もマイボトルで水分補給。
  • 室内にはお水の器を複数用意する。
  • お水をあまり飲まない子では、ドライフードに水分を加えたり、ウェットフードを与えるなどの工夫を。
  • 一度に大量の冷水を飲ませると胃腸を冷やすので注意。

脾のサポート

東洋医学でいう「脾」は消化吸収や栄養を身体に届ける働きを指します。

  • 規則正しい生活リズムを保つ。
  • 消化によいお食事を心がける。
  • 冷たいものの摂りすぎに注意する。
  • 必要に応じて漢方や鍼灸の力を借りる。

夏におすすめの食材

トマトやゴーヤー、スイカなどの夏野菜

身体の熱を冷ます効果があります。

きゅうりや長芋

水分補給に役立ちます。
すりおろしたり細かく刻んであげましょう。

豆類やカボチャ、鶏肉、鯵、鰹

脾の働きを補い、強めてくれます。
蒸して、普段のフードにトッピングをしてあげるとよいでしょう。

生姜

クーラーによる身体の冷えを和らげてくれます。
与える時はごく少量にしましょう。

まとめ|夏は「暑さ対策」と「胃腸ケア」がポイント

日本の夏は暑さと湿気が重なり、熱中症や夏バテ、胃腸トラブルなどが起こりやすい季節です。

東洋医学では、「暑邪」や「湿邪」から身体を守り、「心」と「脾」をいたわることが夏の養生のポイントと考えられています。

日々の温度管理や水分補給、食事の工夫を取り入れながら、わんちゃん・ねこちゃんが元気に夏を乗り切れるようサポートしてあげましょう。

東洋医学の診療は、名取獣医師が担当いたします。
初診の方は、お電話(044-433-2274)でのご予約をお願いいたします。
鍼治療に関しては、2回目以降もお電話か窓口でのご予約のみとなります。

東洋医学のことなら池田動物病院へ|池田動物病院電話番号|044-433-2274

この記事の執筆・監修 
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:名取 獣医師

投稿者プロフィール

名取(獣医師)

生まれ変わっても猫と暮らしたい。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次