【ハムスターの頬袋トラブル】頬が腫れる・餌が詰まる原因は?頬袋脱の症状と治療を解説|池田動物病院・武蔵小杉・川崎市

川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。

「ハムスターの片方の頬だけが膨らんでいる」
「頬袋に入れたごはんを、なかなか出さない」
「口から赤いものが飛び出しているけれど大丈夫?」

ハムスターさんには、食べ物を一時的にためて運ぶための「頬袋(ほおぶくろ)」があります。

頬袋に食べ物を入れて頬が膨らむのは、ハムスターさんにとって自然な行動です。

しかし、頬袋の中で食べ物が詰まったり、炎症を起こしたり、頬袋そのものが口の外に飛び出してしまったりすることがあります。

特に、頬の腫れが続く、口から赤い組織が出ている、食欲が落ちている場合には注意が必要です。

今回は、ハムスターさんの頬袋に起こる主なトラブルと症状、動物病院での検査・治療、受診の目安について解説いたします。

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目次

ハムスターの頬袋とは?

頬袋に食べ物を詰めて頬が大きく膨らんでいるハムスターのイラスト|ハムスターの頬袋トラブルをイメージ

ハムスターさんの頬袋は、口の左右にある袋状の構造です。

食べ物を一時的に収納し、巣穴などへ運ぶために使われます。

頬袋は頬の部分だけでなく、肩のあたりまで伸びることがあり、たくさんの食べ物を入れられるのが特徴です。

そのため、食べ物を入れたときに頬が大きく膨らんでいても、必ずしも異常とは限りません。

ただし、食べ物を出したあとも頬が膨らんだままの場合や、左右差が長く続く場合には、頬袋のトラブルが隠れている可能性があります。

ハムスターの頬袋に起こる主なトラブル

頬袋に食べ物が詰まる(頬袋の内容物停滞)

頬袋に入れた食べ物がうまく排出されず、袋の中に残ってしまうことがあります。

食べ物の種類や頬袋の状態によっては、内容物が固まったり、頬袋の内側に付着したりすることがあります。

特に、粘着性のある食べ物や、頬袋の中で崩れやすい食べ物には注意が必要です。

主な症状

  • 片方または両方の頬が膨らんだままになる
  • いつまでも頬袋の中身を出さない
  • 頬の部分にしこりのようなものを感じる
  • 食欲が低下する
  • 口元を気にする

頬袋の内容物が長時間残ると、炎症や感染につながる場合があります。

ただし、頬が膨らんでいる原因が必ず食べ物の詰まりとは限りません。

膿瘍や腫瘍などでも、似たような外見になることがあります。

頬袋の炎症・感染

頬袋の内側に傷ができたり、内容物が停滞したりすると、炎症や細菌感染が起こることがあります。

炎症が進むと、頬袋の中に膿がたまる場合もあります。

主な症状

  • 頬が腫れている
  • 頬をさわられるのを嫌がる
  • 口元から異臭がする
  • 口元に分泌物が付着している
  • 食欲が落ちる
  • 元気がなくなる

感染が進行すると、頬袋の周囲にも炎症が広がることがあります。

頬が腫れているだけでなく、食欲不振や元気の低下がある場合には、早めの診察が必要です。

頬袋脱(頬袋が口の外に出る)

頬袋脱とは、頬袋が反転して、お口の外へ飛び出してしまう状態です。

正常な頬袋はお口の中にありますが、頬袋脱が起こると、赤色やピンク色の袋状の組織がお口から見えることがあります。

頬袋の炎症や内容物の付着などが関係する場合がありますが、原因を特定できないこともあります。

頬袋脱の主な症状

  • 口から赤い袋状の組織が出ている
  • 口元に赤い塊がぶら下がっている
  • 飛び出した部分が腫れている
  • 出血している
  • 食べにくそうにしている

頬袋がお口の外に出た状態が続くと、乾燥や損傷、血流障害などによって組織が傷むおそれがあります。

頬袋脱が疑われる場合には、当日中に動物病院へ連絡し、速やかに診察を受けてください。

ご自宅で無理に押し戻すことは避けましょう。

頬袋の膿瘍・腫瘍

頬袋やその周囲に膿瘍(膿がたまった状態)や腫瘍ができることもあります。

これらは、頬袋に食べ物が詰まっているように見える場合があります。

例えば、

  • 片側の頬だけが膨らんでいる
  • 頬の腫れが徐々に大きくなっている
  • 食べ物を出しても膨らみが変わらない
  • さわると硬いしこりがある

といった場合には、頬袋の内容物だけでなく、膿瘍や腫瘍なども考慮する必要があります。

また、歯やお口の周囲の病気が頬の腫れの原因になっていることもあります。

頬袋の膨らみは正常?異常?

ハムスターさんの頬が膨らんでいても、食べ物を一時的にためているだけなら正常な場合があります。

ただし、次のような違いに注意しましょう。

確認するポイント正常な頬袋の可能性トラブルが疑われる状態
頬の膨らみ食べ物を出すと小さくなる膨らみが続く
左右差片側だけに食べ物を入れることもある片側の腫れが持続する
食欲普段どおり食べている食欲が低下している
口元特に異常がない出血・分泌物・異臭がある
頬袋の状態口の中に収まっている赤い組織が口から出ている

ただし、これらはあくまで目安です。

頬の膨らみが正常かどうかは、見た目だけでは判断できない場合もあります。

ハムスターの頬袋トラブルは何が原因?

頬袋のトラブルには、さまざまな要因が関係します。

食べ物の性質

粘着性のある食べ物などは、頬袋の内側に付着して排出しにくくなる可能性があります。

また、鋭い部分のある食べ物などによって、頬袋の内側が傷つく場合もあります。

頬袋の傷や炎症

頬袋の粘膜に傷や炎症が起こると、食べ物を排出しにくくなったり、細菌感染につながったりすることがあります。

歯や口の中の異常

歯の過長や口腔内の傷などによって、頬袋の正常な働きが妨げられる場合があります。

腫瘍などの病気

頬袋や周囲の組織に腫瘍などができると、頬の腫れや頬袋の機能異常につながることがあります。

こんな症状があったら動物病院へ

次のような症状がみられる場合には、動物病院で相談しましょう。

  • 頬の膨らみが続いている
  • 片側だけが腫れたままになっている
  • 頬袋の中身を出せない様子がある
  • 口元に異臭や分泌物がある
  • 頬をさわられるのを嫌がる
  • 食欲が落ちている
  • 頬のしこりが大きくなっている

特に、次のような場合には緊急性が高くなります。

早急な受診が必要な症状

  • 口から赤い組織が飛び出している
  • 出血している
  • 頬袋が黒っぽく変色している
  • ぐったりしている
  • ごはんを食べられない
  • 呼吸が苦しそう

頬袋脱が疑われる場合には、時間が経過するほど組織が傷む可能性があります。

できるだけ早く動物病院へ連絡しましょう。

動物病院ではどのような検査をする?

動物病院では、まず頬の腫れやお口の中の状態、全身状態を確認します。

主な確認項目は次のとおりです。

  • 頬の膨らみの位置や大きさ
  • 左右差の有無
  • 頬袋の内容物の有無
  • 口の中の傷や炎症
  • 歯の状態
  • 食欲や体重の変化

必要に応じて、口腔内の詳しい検査や画像検査、細胞診などを検討することもあります。

ハムスターさんは身体が小さく、お口の中を十分に確認することが難しい場合があります。

そのため、状態によっては鎮静や麻酔下での検査・処置が必要になることもあります。

ハムスターの頬袋トラブルの治療

治療方法は、原因や症状の程度によって異なります。

頬袋に食べ物が詰まっている場合

頬袋の中に食べ物が残っている場合には、状態を確認しながら内容物を取り除く処置を行うことがあります。

頬袋の内側に炎症や傷がないかも確認します。

頬袋に炎症や感染がある場合

炎症や感染がある場合には、必要に応じて洗浄や抗菌薬などによる治療を行います。

膿瘍が形成されている場合には、外科的な処置が必要になることもあります。

頬袋脱の場合

頬袋脱では、飛び出した組織の状態を確認し、整復を検討します。

組織の腫れや損傷が強い場合や、再発をくり返す場合には、外科的な治療が必要になることがあります。

頬袋の状態によっては、損傷した部分の切除などを検討する場合もあります。

腫瘍が疑われる場合

腫瘍が疑われる場合には、種類や大きさ、発生部位、全身状態などを考慮して治療方針を検討します。

頬袋トラブルを見つけたときに自宅でしてはいけないこと

頬袋のトラブルが疑われる場合、自己判断で処置を行うことは危険です。

特に、次のような行為は避けましょう。

  • 頬を強く押して食べ物を出そうとする
  • ピンセットなどを口に入れる
  • 飛び出した頬袋を無理に押し戻す
  • 頬袋を引っ張る
  • ヒト用の薬や消毒薬を使用する

頬袋の粘膜は傷つきやすく、無理な処置によって出血や炎症が悪化する可能性があります。

頬袋脱が疑われる場合には、組織を引っ張ったりさわり続けたりせず、速やかに動物病院へ相談してください。

頬袋トラブルを予防するために

頬袋のトラブルを完全に防ぐことは難しいものの、お食事や飼育環境に気を配ることが大切です。

食べ物の種類に注意する

頬袋の内側に付着しやすい粘着性のある食べ物や、鋭い部分がある食べ物は避けましょう。

また、食べ物の大きさや硬さにも配慮しましょう。

食事中の様子を観察する

普段から、頬袋に食べ物を入れる様子や、巣箱で食べ物を出す様子を観察しておくと、異常に気づきやすくなります。

頬の膨らみが続いていないか確認する

お食事のあとに頬が膨らんでいても、その後に元に戻っていれば正常な場合があります。

ただし、同じ場所が膨らんだままになっている場合には注意しましょう。

よくある質問

Q. ハムスターの頬袋は片方だけ膨らむことがありますか?

A. はい。
ハムスターさんは片方の頬袋だけに食べ物を入れることもあります。
ただし、食べ物を出したあとも片側の膨らみが続く場合には、頬袋の内容物停滞や炎症、膿瘍、腫瘍などが考えられます。

Q. 頬袋に入れたごはんを出さないのですが大丈夫ですか?

A. 頬袋に食べ物を一時的にためておくこと自体は正常な行動です。
しかし、頬の膨らみが長く続く場合や、食欲低下、異臭などを伴う場合には、頬袋のトラブルが疑われます。

Q. 頬袋脱は自然に治りますか?

A. 頬袋脱は、放置すると組織が乾燥したり傷んだりする可能性があります。
自然に戻ることを期待して様子を見続けず、速やかに動物病院へ相談してください。

Q. 頬袋脱は再発しますか?

A. 頬袋脱は、整復後に再発する場合があります。
再発をくり返す場合には、頬袋の状態に応じて外科的な治療を検討することがあります。

Q. 頬袋が腫れているときにマッサージしてもよいですか?

A. おすすめしません。
頬袋の中に食べ物が詰まっているとは限らず、膿瘍や腫瘍などが原因の場合もあります。
無理に押したりマッサージしたりすると、組織を傷つけるおそれがあります。

まとめ

ハムスターさんの頬袋は、食べ物を一時的にためて運ぶための大切な器官です。

頬が膨らむこと自体は正常な行動ですが、食べ物が詰まる、炎症を起こす、頬袋がお口の外に飛び出すなどのトラブルが起こることもあります。

特に、頬の腫れが続く、食欲が落ちている、お口から赤い組織が出ている場合には、早めの受診が大切です。

頬袋のトラブルが疑われる場合には、ご自宅で無理に内容物を取り出したり、飛び出した組織を押し戻したりせず、動物病院へ相談しましょう。

川崎市中原区・武蔵小杉、新丸子周辺で、ハムスターさんの頬袋トラブルや健康管理についてお困りの際は、池田動物病院までご相談ください。

ハムスターさんを含むエキゾチックアニマルの一般診療やお手入れは、松本獣医師が対応できる場合もございます。
病状が複雑なケースや専門的な診療が必要な場合は、主に石井院長が担当しております。
初診の方は、お電話(044-433-2274)でのご予約をお願いいたします。

ハムスターの頬袋トラブルのご相談なら池田動物病院へ|池田動物病院電話番号|044-433-2274

この記事の執筆・監修 
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:松本 獣医師

投稿者プロフィール

菊地(さ)愛玩動物看護師

ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。

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