地域密着のホームドクターとして35年
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川崎市中原区の飼い主のみなさま、こんにちは。
武蔵小杉駅からすぐの池田動物病院です。
「最近、水を飲んでいる姿をよく見るようになった」
「お水の減りが以前より早い気がする」
「よく水を飲むけれど、元気なら様子を見ても大丈夫?」
このような変化に気付くことはありませんか?
ねこちゃんがお水を飲む量は、気温やお食事内容、運動量などによって変化します。
そのため、お水をよく飲んでいるからといって、必ずしも病気というわけではありません。
一方で、以前と比べて明らかにお水を飲む量が増えた場合には、腎臓病や糖尿病、甲状腺機能亢進症などの病気が隠れていることがあります。
特に「お水をよく飲む」と同時に「おしっこの量も増えた」という場合には注意が必要です。
この記事では、猫が水をよく飲む原因や多飲の目安、考えられる病気、ご家庭で飲水量を測る方法、受診の目安についてわかりやすく解説いたします。


普段よりお水をたくさん飲む状態を「多飲(たいん)」といいます。
また、お水をたくさん飲むねこちゃんでは、おしっこの量も増えていることがあり、これを「多尿(たにょう)」といいます。
多飲と多尿は一緒にみられることが多いため、動物病院では「多飲多尿」として原因を調べることがあります。
飼い主さまが最初に気付く変化としては、
などがあります。
特に大切なのは、そのねこちゃん自身の「いつも」と比べて変化しているかどうかです。
毎日の生活の中で「最近ちょっと違う」と感じた場合には、その変化を見逃さないようにしましょう。
ねこちゃんに必要な水分量は、体重だけでなく、お食事内容や気温、活動量、健康状態などによって変化します。
また、「必要な水分量」と「水入れから直接飲む量」は同じではありません。
例えば、ウェットフードには多くの水分が含まれているため、ウェットフードをよく食べるねこちゃんでは、水入れから飲む量が少なくなることがあります。
一方、ドライフードを中心に食べているねこちゃんでは、お食事から摂取する水分が少ないため、水入れから飲む量が多くなる傾向があります。
一般的には、1日の水分摂取量が体重1kgあたり100mLを超える状態は、明らかな多飲を疑う目安のひとつとされています。
例えば、体重4kgのねこちゃんであれば、1日に400mLを超える水分摂取量が目安になります。
ただし、この水分摂取量にはお食事に含まれる水分も関係するため、水入れから飲む量だけで判断できるとは限りません。
これはあくまでひとつの目安です。
飲水量だけで病気の有無を判断することはできないため、以前より明らかに飲む量が増えた、尿量も増えているといった変化がある場合には、数値だけにかかわらずご相談ください。

「お水をよく飲む気がする」という場合には、可能であれば実際に1日の飲水量を測ってみましょう。
方法は比較的簡単です。
朝など決まった時間に、計量したお水を水入れに入れます。
24時間後に残ったお水の量を測り、
最初に入れた水の量 − 残った水の量
で、おおよその飲水量を確認できます。
例えば、
最初に500mL入れて、24時間後に350mL残っていた場合、
500mL − 350mL = 約150mL
となります。
ただし、お水をこぼしたり、蒸発したりすることもあるため、正確な飲水量とは限りません。
循環式給水器を使用している場合や、多頭飼育の場合には、1頭だけの飲水量を測ることが難しいこともあります。
無理に測定する必要はありませんので、
などを観察しておくだけでも診察の参考になります。
ねこちゃんがお水をよく飲む場合、病気以外の原因から、治療が必要な病気までさまざまな可能性があります。
暑い季節や室温が高い環境では、飲水量が増えることがあります。
また、活動量が増えた場合などにも、お水を飲む量が変化することがあります。
一時的な変化で、その後いつもの状態に戻るのであれば問題ないこともあります。
お食事に含まれる水分量によって、水入れから飲む量は大きく変わります。
例えば、ウェットフードからドライフードへ変更した場合には、水入れからお水を飲む量が増えることがあります。
反対に、ドライフードからウェットフードへ変更すると、お水を直接飲む量が減ることがあります。
そのため、飲水量の変化がみられた場合には、最近フードを変更していないかも確認してみましょう。
以前より明らかに飲水量が増えている場合には、病気による多飲多尿の可能性も考える必要があります。
代表的な病気についてご紹介します。
特に中高齢のねこちゃんで注意したい病気のひとつが慢性腎臓病です。
腎臓には、身体に必要な水分を保ちながら不要なものを尿として排泄する働きがあります。
腎臓の機能が低下すると、尿を十分に濃縮することができなくなり、薄い尿をたくさんするようになることがあります。
その結果、失われる水分を補うために水をよく飲むようになります。
慢性腎臓病では、
などの症状がみられることがあります。
初期には元気や食欲が保たれていることもあるため、「元気だから大丈夫」とは限りません。

糖尿病でも、多飲多尿が代表的な症状としてみられます。
血液中の糖が多くなり、尿中に糖が排泄されるようになると、それに伴って水分も尿として失われやすくなります。
その結果、おしっこの量が増え、それを補うためにお水をたくさん飲むようになります。
糖尿病では、
などの症状がみられることがあります。
状態が悪化すると食欲不振や嘔吐などがみられ、緊急の治療が必要になることもあります。

甲状腺機能亢進症は、主に中高齢から高齢のねこちゃんでみられる病気です。
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、身体の代謝が必要以上に活発になります。
症状として、
などがみられることがあります。
「高齢なのに食欲が旺盛だから元気」と思っていたところ、体重を測ると減っていたというケースもあります。
飲水量だけでなく、体重や食欲の変化も一緒に確認することが大切です。

ねこちゃんの多飲多尿は、慢性腎臓病、糖尿病、甲状腺機能亢進症以外の病気でもみられることがあります。
例えば、
などが関係する場合があります。
「お水をよく飲む」という症状だけで原因を特定することはできません。
そのため、必要に応じて血液検査や尿検査などを行い、原因を調べることが大切です。
お水を飲む量が増えたと感じた場合には、トイレの様子も確認してみましょう。
特に、
などの変化がないか確認します。
多飲と多尿は一緒に起こることが多いため、飲水量と排尿量の両方の変化を確認することが重要です。
一方で、「何度もトイレへ行くけれど少量しか尿が出ない」という場合は、多尿とは異なります。
膀胱炎や尿路結石、尿道閉塞などでも排尿回数が増えることがあります。
特に、何度も排尿姿勢をとっているのに尿がほとんど出ていない、または全く出ていない場合には、尿道閉塞などの可能性があります。
命にかかわることもあるため、様子を見ず、すぐに動物病院を受診してください。
ねこちゃんがお水をよく飲む場合には、年齢や症状、これまでの経過などを確認し、必要な検査を行います。
血液検査では、腎臓や肝臓の数値、血糖値などを確認します。
中高齢のねこちゃんでは、症状に応じて甲状腺ホルモンの検査を行うこともあります。
また、尿検査では尿の濃さや尿糖、たんぱく、細菌、結晶などを確認します。
多飲多尿の原因を調べるうえでは、血液検査だけでなく尿検査も大切な検査です。
症状や検査結果によって、さらに必要な検査を追加することがあります。
一時的にお水を飲む量が増えただけで、その後いつもの状態に戻っている場合には、必ずしも病気とは限りません。
しかし、
といった場合には、一度動物病院へご相談ください。
特に慢性腎臓病などは、初期には大きな体調変化がみられないこともあります。
「元気だからもう少し様子を見よう」と長期間経過を見るよりも、変化に気付いた段階で検査を受けることが早期発見につながります。
お水をよく飲むからといって、ご家庭でお水の量を制限しないでください。
多飲多尿を起こす病気では、身体から失われた水分を補うためにお水を飲んでいることがあります。
そこでお水を制限すると、脱水などを起こす危険があります。
原因を調べるために飲水量を測る場合でも、必要なお水を自由に飲める状態にしておきましょう。
獣医師から特別な指示を受けている場合を除き、いつでも新鮮なお水を飲めるようにしてください。
お水をよく飲むことで受診する場合には、ご家庭での様子を確認しておくと診察の参考になります。
可能であれば、
などをお伝えください。
飲水量を正確に測れなくても問題ありません。
「以前は水を1日1回補充すれば足りたのに、最近は2回必要になった」「トイレの尿のかたまりが以前の倍くらいになった」など、普段との違いも大切な情報になります。
A. 必ずしも病気とは限りません。
気温や食事内容などによって飲水量が変化することもあります。
ただし、以前より明らかに飲水量が増えた状態が続いている場合には、慢性腎臓病や糖尿病、甲状腺機能亢進症などが隠れている可能性があります。
一度動物病院へご相談ください。
A. 飲水量は体重や食事内容、気温、活動量などによって異なります。
一般的には、体重1kgあたり1日100mlを超える飲水量は、明らかな多飲を疑う目安のひとつです。
ただし、数字だけで病気を判断することはできません。
そのねこちゃんの普段の飲水量から明らかに増えていないかを確認することも大切です。
A. 元気や食欲があっても、病気の初期段階で多飲多尿がみられることがあります。
特に中高齢のねこちゃんでは、慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症、糖尿病などの可能性も考えられます。
飲水量の増加が続いている場合には、一度検査を受けることをおすすめします。
A. 自己判断で飲めるお水の量を制限しないでください。
病気によって尿量が増えている場合には、失われた水分を補うためにお水を飲んでいる可能性があります。
いつでも新鮮なお水を飲めるようにしておきましょう。
A. 血液検査だけでは原因を判断できないことがあります。
多飲多尿の原因を調べる際には、血液検査と尿検査を組み合わせることが重要です。
症状や検査結果によっては、超音波(エコー)検査や血圧測定、ホルモン検査などを追加することもあります。
A. 多頭飼育では、1頭ごとの飲水量を正確に測ることが難しい場合があります。
無理に測定する必要はありません。
トイレの尿量や体重、食欲などを確認し、「最近お水の減りが明らかに早い」と感じる場合には、そのことを診察時にお伝えください。
ねこちゃんがお水をよく飲む場合、気温や食事内容などによる一時的な変化であることもあります。
一方で、慢性腎臓病、糖尿病、甲状腺機能亢進症などの病気によって、多飲多尿が起こることもあります。
特に、
「以前より明らかにお水を飲む量が増えた」
「おしっこの量も増えた」
「よく食べているのに痩せてきた」
といった変化がある場合には注意が必要です。
また、お水をたくさん飲んでいるからといって、自己判断で飲水量を制限してはいけません。
お水はいつでも自由に飲めるようにし、可能であれば飲水量や尿量、体重などを記録しておきましょう。
ねこちゃんの多飲多尿は、病気を早期に発見するきっかけになることがあります。
「最近、お水を飲む姿をよく見るようになった」
「水入れの減りが以前より早くなった」
「おしっこの量も増えている気がする」
など、気になる変化がありましたらお気軽にご相談ください。

この記事の執筆・監修
執筆:菊地(さ) 愛玩動物看護師
監修:鈴木 獣医師
菊地(さ)愛玩動物看護師
ペンギンが好きです。ジェンツーペンギンも好きですが、アデリーペンギンが一番のお気に入りです。
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